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ヒグマの生態を正しく理解し、正しく恐れるために(1)

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北海道幌加内町

今年5月14日に朱鞠内湖で釣り人がヒグマに襲撃され、お亡くなりになる悲しい事故が発生しました。
ヒグマによる事故に遭わないために、ヒグマの生態を正しく理解し、正しく恐れて我々人間が行動をすることが重要です。
登山や釣りなどのアウトドアレジャーや山菜採りやキノコ採りなどで入林をする場合には、ヒグマに遭遇するリスクを考えて、準備することも重要です。
ヒグマからの事故に遭わないため、ヒグマとのあつれきを減らすために町民の皆さんにも是非考えて頂ければと思います。

■ヒグマの生息数が増加
幌加内町は、周囲が森林で囲まれた自然豊かな町です。様々な野生動物の生息地としても適した環境にあり、ヒグマの生息地です。
令和4年に北海道が策定した「ヒグマ管理計画」によると、全道のヒグマ生息頭数は、令和2年度に1万1千700頭と推定されています。幌加内町は(3)天塩・増毛地域(右図参照)に分類され、ヒグマの生息頭数は、850頭と推定されています。
平成元年を最後に北海道は春熊駆除を廃止し、ヒグマの保護に重点を置いた施策を実施してきた結果、(3)天塩・増毛地域個体群の生息数は、平成2年の200頭から令和2年の850頭まで増加したと推定されています。
近年、道内各地域において、市街地など人里近くにヒグマが出没する事例が増えています。ヒグマとのあつれきを減らすためには、ヒグマの生態をより理解することが必要です。

■ヒグマの生態
▽オスの特徴
体長は、約2mで体重は150〜400キロ、行動範囲は広く100km以上移動することもある。

▽メスの特徴
体長は、約1・5mで体重は100〜200キロ、行動範囲は比較的狭く、子育てをしながら同じ地域で暮らし続ける。

▽視覚
昼夜を問わず行動できる視力をもつ、目は決して悪くはないが、遠距離の物は良く見えないらしい。

▽嗅覚
非常に優れている。地面に埋めた残飯なども直ぐに見つけだす。

▽聴覚
聴力に優れ、音に対しては敏感。

▽性格
群れを作らず単独や親子で行動。人を避けて生活し、警戒心が強いと言われます。人の食べ物の味を覚えると、食べ物への執着心が非常に強いので、人の生活圏に出没を繰返すこともある。

▽運動能力
時速40km以上で走ることができると言われており、走るものを追う性質があると言われている。

▽食性
主に草や木の実を食べる。

▽行動周期
・冬眠、出産(12月〜3月)
・冬眠明け、行動活発期(3月〜5月)
・繁殖期、子熊の親離時期(5月上旬〜7月)
・行動活発期、冬眠準備(7月〜11月)

■ヒグマ目撃・痕跡情報件数
町には、年間10数件のヒグマの目撃・痕跡情報が寄せられます。(下グラフ参照)
ヒグマの目撃や痕跡場所については、山間地域や山間に近い農地付近が多いのが特徴です。
近年は、道内各地域において、市街地など人里近くに親離れしたばかりの若いヒグマが出没する事例もありますが、現在町内では、ヒグマの実体目撃が少ないことなどから警戒心の強いヒグマが多い傾向にあると推測できます。

・過去5年間のヒグマ目撃件数

・過去5年間のヒグマの痕跡件数

■ヒグマの目撃情報は、役場又は警察まで。
役場産業課農林振興係【電話】35-2122

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