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令和5年度 町政執行方針(要約版)(3)

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北海道平取町

▽住環境
平取町内での暮らしや雇用の確保には、住環境の整備が必須の条件となることから、令和4年度も公営住宅を本町地区に1棟4戸建設しました。
令和5年度では、みどりが丘住宅団地居住者が新たな住宅への入居を希望しない場合が多い現状などを鑑み、その状況に応じた公営住宅の整備手法等について、公営住宅等の配置適正化検討を実施し、そのうえで建て替え等の方向性を検討していきます。あわせて民間の賃貸住宅の増設を進めるための支援制度を継続するとともに、空き家活用によるリノベーション住宅の整備なども検討し、住宅数の確保を図ってまいります。
また、町内の良好な景観の形成や倒壊による事故防止という観点からも廃屋の撤去を促進する制度の強化を検討してまいります。
コロナ禍での価値観の変化は、人や企業が地方への移住を検討する機会を増やしました。当町においてもオンライン、テレワークなどを活用した新たなライフスタイルやワークスタイルを実践できる町として、起業や芸術活動などの分野で、ハード、ソフトの両面で移住、定住を促す環境の整備を進めてまいります。

▽環境・景観・エネルギー
国が掲げる2050年ゼロカーボンの指針を受け、平取町としても令和4年12月に「平取町ゼロカーボンシティ」を宣言しました。これに基づき「平取町ゼロカーボン実行計画」を策定し、木質をはじめ可能性のあるバイオマスの活用に向けてさらに検討を進め、域内経済の循環とエネルギー自給率の向上、温室効果ガスの削減を図ってまいります。
平取町の魅力として、多くの町民が認識している、アイヌ文化や農林業を育む自然豊かな平取町らしい景観を将来にも継承しなければなりません。平取町景観づくり条例や平取町景観計画、文化的景観保存計画に沿って、平取町ならではの景観の保全に努めてまいります。

■みんなで歩む協働のまちづくり
▽協働
平取町自治基本条例の主旨に則し、町民への十分な情報共有と積極的な住民参加により町政を運営してまいります。
令和3年度に制度化した「びらとり協働のまちづくり事業」を活用し、町民や高校生が自主的な活動を行っています。今後も町民の力とアイディアを結集し、将来のまちづくりを検討できる仕組みの構築に向けて検討を続けてまいります。
急速な人口減少や高齢化により、地域の自治会、町内会活動が維持できない状況が懸念されています。各地域での組織の在り方や再編なども視野に、コミュニティの維持継続に向け、自治振興会や関係団体と議論・協議し、方向性や具体的方策を探ってまいります。

▽行政運営
多様化、変化する住民ニーズに対応できる役場機能の構築と職員の育成に努めてまいります。そのための研修の強化や他団体との人事交流などを積極的に進めてまいります。
あわせて、町内の医療や介護、福祉関係施設や保育園等における人材確保が厳しい状況であることから、平取町としても待遇改善等による支援を制度化し必要な人材の確保に努めてまいります。
また、町内には老朽化や耐震化などが不十分で改築をしなければならない公共施設が多くあります。とくに役場庁舎や消防庁舎、その他改築を迫られている施設等について、利便性や経済性なども考慮し、本町市街地エリアの公共施設の効率的な整備を進めるため、それぞれの施設の改築の整備方針とスケジュールなどについて検討してまいります。

▽財政運営
財政運営に関しては、中長期的視点で常に財政状況を検証し、健全化と持続可能な財政運営の構築をめざしてまいります。
当町の予算財源の確保においては、人件費、公債費等の義務的経費の増加により投資的経費への充当一般財源が不足するため、基金からの繰入額が増加しており、このままの状況では将来、財政の硬直化が懸念されます。
特別会計を含む令和4年度末の起債残高は100億円を超えており、今後、経常経費のさらなる節減と投資的経費等の適切な事業等の慎重な選択が必要になっています。
反面、投資的経費としての公共事業予算の確保は、地域経済の循環や雇用の確保といった重要な側面もあることから、一般のインフラ整備事業の継続と国土強靭化や環境保全分野での新たな公共事業の創出なども検討し、国や道、関係機関等の制度による特定財源や良質起債の充当などを必須の条件としながら、適正規模の財政運営に努めてまいります。あわせてふるさと納税寄附金の増額を図る取り組みを強化してまいります。
さらに町民負担の公平性の確保から町税をはじめ使用料等の税外収入を含めた未収金の発生を抑えるため、積極的な対応を図ってまいります。

以上、これからの町政運営についての各種施策等について、私の考え方を述べさせていただきました。人口減少や進展する地域の高齢化にいかに対応するかが、町政運営の大きな課題となっています。今後、平取町も移住施策など、人口減少を克服するための各種施策に引き続き取り組んでいきたいと考えているところではあります。
しかし、人口を増やすという思想も重要ではありますが、この国全体の将来の人口減少の現実を見ると、「人口が減少しても豊かで元気のあるまちをつくる」という発想も必要だと思うところです。これらを念頭に置き、町民の皆様とも議論を重ね、維持可能な地域づくりのための各種施策、事業に取り組んでいかなければならないと思っています。
地方自治体を取り巻く社会情勢や財政は、戦争や物価の上昇、パンデミックからの回復などの対応も重なりさらに厳しい状況が予想され、政策等の選択、施行は極めて難しいものがありますが、議会、町民の皆様と思いを共有し、様々な課題に向き合いながら、その解決手法を見出し、胸を張ってこの平取町を次の世代に引き継ぐため努力を続ける所存です。
町民のまちづくりへの思いを覚醒させ、行動を触発するようなリーダーとなれるよう、持てる力を傾注し全力で取り組んでまいりたいと考えておりますので、さらなる支援とお力添えを心よりお願い申し上げ「令和5年度町政執行方針」とさせていただきます。

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