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[特集]青少年会館閉館

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北海道比布町

■半世紀の歴史に幕を閉じる
比布町青少年会館が、今年3月をもって閉館します。開館当初は貴重な室内体育施設として、近年は放課後児童クラブや剣道団体の稽古場として、多くの町民に利用されました。閉館を迎える今、その歴史を振り返ります。

空前の物価上昇やエネルギー危機が日本を襲った昭和48年10月、現在の青少年会館が落成しました。
それまで町には、学校開放事業による中央小学校体育館のほかには屋内体育施設がなく、町民にとっても整備が望まれていました。
こうした要望を受けて建設された青少年会館は「次代を担う青少年の学習・サークル・スポーツ活動の拠点」として、体育室・研修室・更衣室・物品庫などを設置。体育室は鉄骨セラミックブロック造り、管理棟は鉄筋コンクリート造りの平屋建てで、面積は延べ597・5平方メートル、工事費は3千500万円でした。
同年10月20日に落成式が開かれ、待ちわびた剣道スポーツ少年団員40人と指導者12人が公開練習を実施。その後、11月1日に一般開放が始まりました。
バレーボールや卓球、バドミントンのクラブ活動をはじめ、子ども開放、さらに翌年には畳50枚が購入され、柔道同好会の利用も始まりました。

■青少年会館利用の変化
▽昭和48年
11月1日、一般開放開始。
▽平成元年
町体育館が完成。バレーボールや卓球、バドミントンの利用が町体育館に移され、主に柔道、剣道が利用することとなる。
▽平成8年
柔道スポーツ少年団、柔道同好会が休部により利用終了。
▽平成21年
隣接する中央児童館(現:北町ホール)を拠点していた児童クラブが、利用者増加により青少年会館に場所を移す。同年、研修室拡張工事を行い、中央児童館との渡り廊下も撤去。
▽令和6年
3月31日、閉館。剣道スポーツ少年団、剣道連盟、児童クラブは比布中央学校内に拠点を移す。

■半世紀の感謝を込めて
比布剣道連盟
会長 小出敦さん
私が小学6年生の時、青少年会館が完成しました。立派な稽古場ができ、当時、剣道スポーツ少年団の仲間たちと喜んだのを覚えています。
町体育館ができるまではバレーボールや卓球、各種大会も開かれ、多くの町民でにぎわっていましたね。
すっかり古くなった建物ですが、ここは多くの仲間たちと剣を交え、汗を流した場所。また、少年団の子どもたちと一緒に餅をついて雑煮を食べたりと、色々な思い出があります。
会員一同、長年にわたり利用させていただいた感謝の気持ちを胸に、閉館の日を迎えたいと思います。

■ここが原点
比布町柔道スポーツ少年団
OB 長部琢哉さん
小学3年生の時、当時、比布で柔道を教えていた亀川義春先生と中山啓先生に誘われ、柔道スポーツ少年団に入団しました。
稽古は毎週土曜日、青少年会館で開かれましたが、もちろん柔道だけの施設ではないため、稽古のたびに何枚もの柔道用畳を体育室に敷きました。
その時に教わった畳の担ぎ方や敷き方は、大学生になってからも生きたので、今となっては良い経験をしたと思います。
この場所で柔道を始め、途中で旭川市内の道場に移りましたが、大学生まで続けた私にとって、ここが原点です。

■児童クラブ「ありがとう青少年会館記念制作」
放課後児童クラブに通う子どもたちが、今まで利用した青少年会館に感謝の気持ちを込めて記念作品を制作し、町民文化祭に展示しました。
この作品は、教育委員会職員が制作した会館の模型に、子どもたちが紙粘土で人や物を作り、思い思いに配置したもの。子どもたちの日常が表現された作品は、見た人を温かい気持ちにさせてくれます。
当面の間は福祉会館ロビーに展示していますので、ぜひご覧ください。

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