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令和5年度のまちづくり 教育行政執行方針(1)

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北海道池田町

「小中一貫教育の導入・推進及び義務教育学校設置の基本方針」を策定し、子どもたちの成長に責任と使命を持って、池田町の新たな教育スタイルの確立を目指します

町政執行方針に続き、加賀教育長が教育行政執行方針を述べました。ここでは、その内容をお伝えします。

◆はじめに 教育行政に臨む基本姿勢
小学校1校、中学校1校という新たな教育環境において、人格の完成を目指す教育の「不易の価値」を根底に据え、「時代とともに変化する教育の仕組みや多様化する価値観」を的確に捉え、学習指導要領で示されている「学びに向かう力・人間性等の涵養(かんよう)」、「生きて働く知識・技能の育成」、「未知の状況にも対応できる思考力・判断力・表現力等の育成」の3つの観点を基本に学校教育活動を推進します。
また、本町の教育環境に関する議論の活性化を図り、より良い学校教育を通してより良い地域社会を創るという理念を町民の皆さんと共有し、連携・協働しながら子どもたちの育ちを支えていきます。

◆1 主体的・対話的で深い学びの実現
・令和4年度の全国学力・学習状況調査において、本町の子どもたちの学力や学習意欲などは、総じて改善傾向にあります。この状況を確実なものとし、さらに向上させていくためには、子どもたち一人一人の特性や学習進度などに応じた「個別最適な学び」とともに、同じ環境の中でお互いの考え方などに触れ、刺激し合うことで深まる「協働的な学び」を組み合わせながら、基礎的・基本的な知識・技能を確実に習得させ、思考力・判断力・表現力や学びに向かう態度を身に付けさせていくことが重要です。このため、ICTに関する専門的知識を持った技術者の活用を図り、1人1台端末の効果的利用による興味・関心を高める授業改善に取り組むほか、課題である家庭での学習時間を確実に確保するなど、生活リズムの改善に向けた啓発を行います。
・個に応じたきめ細かな指導体制の充実に向けては、小学校において、臨時教員などを活用し、引き続き、学年学級および支援学級の児童数を基礎とした町独自の学級編制を実施するとともに、中学校において、加配教員を活用した習熟度別指導に取り組みます。
・教育的な支援が必要な子どもたち一人一人のニーズを踏まえ、「個別の教育支援計画」を活用した学校段階間の切れ目のない指導や支援の充実を図るとともに、学習や学校生活を補助する職員を継続して配置します。
・国の調査で、全国の小・中学校の通常の学級に在籍する特別な教育的支援を必要とする児童・生徒の割合が8.8%であることが公表され、10年前の調査と比べ2.3ポイント増加していることなどを踏まえ、今後の適切な支援の在り方などについて関係部局と協議を行います。
・幼稚園などで育まれてきたことが小学校での学習に結び付くよう、「スタートカリキュラム」に対する幼稚園・保育園・小学校での共通理解を促進します。

◆2 豊かな心・人間性の涵養と健やかな体の育成
・子どもたちが規範意識を身に付け、自身の存在意義を自覚しながら現在から将来に向けた自己実現を図るとともに、たくましく成長していく基盤となる健康・体力を身に付けることが重要です。このため、「特別の教科道徳」について、公開授業や学校教育指導などを通して規範意識や協調性、思いやりや生命を尊重する心を育む道徳教育の充実に努めます。
・小学校では、稲作体験学習や森林体験学習などに取り組み、ふるさとの産業や豊かな自然環境などを学ぶ機会の充実に努めます。
・いじめについては、令和4年度の調査で「いじめは、どんな理由があってもいけない」と考える児童・生徒が100%となっていないことを踏まえ、「池田町いじめ防止基本方針」に基づく組織体制などの充実を図ることはもとより、児童理解交流会や生徒指導交流会、進路指導などを通じて、望ましい人間関係を築く力を育む生徒指導に取り組みます。
・教育相談員やスクールカウンセラーの活用による相談体制の充実を図るなど、いじめの未然防止、早期発見・早期解決に取り組むとともに、学校や関係機関などとも連携し、不登校傾向の児童・生徒に関する支援の在り方について検討を進めます。
・子どもたちの体力・運動能力・運動習慣などについては、全国調査や学校独自に実施する新体力テストの調査結果を分析・検証し、運動やスポーツを通じて体力などの向上を図る授業改善に取り組みます。
・フッ化物洗口については、コロナ禍の中で実施できない状況となっていますが、感染状況などを見極め、虫歯予防手段としての安全性などに対する保護者の皆さんの理解を得ながら、多くの児童の参加に努めます。
・学校給食については、児童・生徒が収穫した食材を含め、地元の恵みを生かした安全・安心で栄養バランスの取れた給食を提供するとともに、食物アレルギーへの対応に万全を期すなど、学校給食を通して子どもたちの健やかな成長を支えます。
・子どもたちが食に関する正しい知識と望ましい食習慣を身に付けることができるよう、引き続き、栄養教諭による食育指導に取り組みます。

◆3 学びを支える教育環境づくり
・望ましい教育環境づくりや学校教育活動の円滑な展開に向けては、教職員が心身共に健康で、家庭や地域と連携しながら取り組みを進めていくことが大切であるとともに、子どもたちが一日の多くの時間を過ごす学びの場を安全・安心な環境で維持管理していくことが必要です。このため、保護者や地域の方々の意見を学校運営に反映していく「コミュニティ・スクール」については、学校教育活動に地域の教育資源を効果的に結び付けるコーディネーターを引き続き配置し、取り組みの充実を図ります。
・小学校統合後の円滑な学校運営などに向けて、教員加配2人の継続配置を要望します。
・学校における働き方改革については、「学校における働き方改革推進委員会」において「池田町アクションプラン」に登載された取り組みの検証を行った上で必要な改善を図るほか、教職員が健康で学校教育活動に専念できるよう、ストレスチェックへの参加率100%を目指し、啓発を行います。
・休日における学校部活動の地域移行については、令和5年度からの3年間を「改革推進期間」とする国のガイドラインが示されたことなどを踏まえ、部活動指導の在り方などを検討する組織を設置し、協議を進めます。
・新型コロナウイルス感染症については、感染症法に基づく分類の引き下げや対策の見直しなどに留意しつつ、今後とも、学校における適切な感染症対策を進めながら学校教育活動を継続し、子どもたちの健やかな学びを保障していきます。
・老朽化した小学校の給排水設備改修工事などを実施します。

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