■訪問看護=ご自宅のナースコール
医師 島田啓志
訪問看護は、看護師がご自宅に訪問し、療養上のあらゆる困りごとに対応します。(事前に契約が必要です。)月1回~毎日、必要な頻度で定期的にうかがい、困ったときには24時間体制で電話相談に対応し、必要なときは訪問します。
▽長野県・南牧村での経験
以前、私は長野県の南牧村診療所で働いていました。南牧村は人口3,000人の農村です。在宅医療は地域住民に定着し、訪問看護も浸透していて50名程度の村民が訪問看護を利用していました。
長野県は全国的にも訪問看護の利用が多く、南牧村はグラフが示すとおり群を抜いています。
介護が必要になる早い段階から、ご家族だけではなく訪問看護師もいっしょになって自宅での暮らしを支えることが自然でした。
▽北海道・由仁町の現状
その経験から由仁町にも100名程度の訪問看護のニーズがあると推算しますが、令和4年度は39名の利用にとどまっています。
医療処置が必要な方の利用が中心で、認知症や介護度の低い方(要支援~要介護1)の利用が少ないです。これは、北海道全体の傾向で、由仁町だけではありません。
入院中の困りごとは、ナースコールで看護師が対応するのが普通です。訪問看護は、在宅療養のための利用者専属のナースコール機能で、ご本人とご家族を強力にサポートします。そこに医師の訪問診療が加わるのが理想です。
増大する訪問看護のニーズに応えるため、当診療所では訪問看護事業の開始に向けて準備中です。
次回は看護師長から訪問看護事業の意義について紹介します。
■町立診療所12月診療医師予定表
問合せ:
事務局事務担当【電話】0123-83-2031
医療福祉相談センター(地域医療連携室)【電話】090-2207-3701
町立診療所ホームページ【URL】http://yuni-clinic.com
<この記事についてアンケートにご協力ください。>