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令和5年度村政執行方針 真狩村長 岩原清一(3)

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北海道真狩村

■力強い農業と豊かな農村の実現
昨年を振り返りますと、融雪は平年並みとなり、また天候にも恵まれ、植付など春耕作業は順調に進みましたが、5月の低温と6月の日照不足により生育の遅れが目立ち、7月以降は雨天が多く、8月16日には豪雨があり、圃場からの土壌の流出や野菜全般に軟腐が見られるなど、作物の生育に大きな影響を与えました。
基幹作物の品質・収量は、馬鈴薯では空洞、長玉が多く発生するなど、全般的に平年をやや下回る結果となりましたが、野菜市場価格は概ね高値で推移し、農業粗生産額は前年度をやや上回る結果となりました。
さて、農業・農村を取り巻く情勢ですが、ロシアのウクライナ侵攻により、国際情勢の変化に伴うエネルギーや原材料などの価格高騰、急激な円安の進行により世界経済だけではなく、化学肥料・配合飼料をはじめとした生産資材の高騰により、農業経営に甚大な影響を及ぼしています。
このような状況のなか、国や北海道においては価格高騰による農業経営の影響緩和対策を打ち出しており、真狩村においても、「真狩村化学肥料及び配合飼料価格高騰対策支援事業補助金」により、農業経営の影響を緩和し安定した農業の経営継続を支援しました。
また、国では一昨年より、気候変動対策や生産者の減少等に対し、「みどりの食料システム戦略」として、生産力向上と持続性を両立させる農業を2050年までに目指しており、現在、北海道と道内179市町村共同により、「北海道基本計画(案)」を策定しており、真狩村においても、基幹産業の農業の持続的発展のため、取組を推進します。
国費補助事業については、地域共同で行う多面的機能を支える活動や、農地・農道などの地域資源の質的向上を図る活動を支援する多面的機能支払交付金事業、農業経営の発展・改善を目的として、金融機関からの融資を活用して農業機械等を取得する場合に支援する、経営体育成支援事業等について取り組みます。
単独事業では、GPSガイダンスシステム導入補助、営農用水貯蔵タンク設置補助について支援します。
また、前年度に引き続き化学肥料の高騰対策のため、「真狩村化学肥料価格高騰対策支援事業補助金」により、農業経営の影響緩和、安定した経営継続を支援します。
酪農・畜産については、ようてい乳牛検定組合運営事業補助を引き続き行い、村営美原牧場についても、化学肥料高騰に対応し、引き続き指定管理者による健全で効果的な管理運営を行います。
民有林の整備については、豊かな森づくり推進事業による植栽事業補助、森林環境譲与税交付金を活用した下刈事業補助を行い、また、森林環境譲与税交付金の効果的活用を検討します。村有林の整備においては、国の温室効果ガス削減に向けた森林吸収源対策としての森林整備のため、植林など適切な森林施業を行います。
エゾシカ、アライグマなどの鳥獣による農業被害防止対策については、猟友会など関係機関のご協力等をいただきながら、巡回及び捕獲活動に取り組むとともに、侵入防止柵等の購入費助成を行い、農業被害の軽減に努めます。

■未来につながる地域づくりの推進
脱炭素について、美しい農村風景を未来の子どもたちに残すために、森林整備や再生可能エネルギー導入などの温暖化対策の方針を定め、温室効果ガスの排出量実質ゼロを目指します。
移住・定住対策として、約1万平方メートルの社地区村有地で分譲地の造成工事を開始します。本事業は造成工事から販売までを民間事業者が行うもので、分譲地の竣工は7月頃を予定しており、坪単価は4万円未満で販売いたします。
急速に進むデジタル社会への対応として、「地域活性化起業人制度」を活用した役場組織のデジタル・トランスフォーメーション(DX)を前年度に引続き推進します。
児童幼児が楽しめる「フラワーセンター・キッズパーク」を真狩フラワーセンター裏の敷地内に整備します。公園内は児童ゾーン、幼児ゾーン、ふわふわドームゾーンの3つのゾーンに分かれ、それぞれが安全に遊べる環境づくりを進めます。
新型コロナウィルス感染症拡大の影響により、経済の低迷は長期におよび、商工業者を取り巻く環境は大変厳しいものがありますので、引き続き、村内経済の持続性を確保するとともに、中小事業者の育成・強化を図るため、商工業者の支援を行います。
村内観光動向は、新型コロナウィルス感染症による影響が顕著に表れ、観光入込数は減少しております。アフターコロナにおける村のPRを継続するため、真狩村観光協会と連携し、情報発信に取り組みます。
まっかり温泉では、未就学児を無償とするため、小人入館料の年齢区分を小学生とします。なお、まっかり温泉利用促進事業が終了するため、入館料金は通常料金に戻りますが、回数券は12枚から15枚へ増量し、利用促進につなげます。今後も指定管理者である真狩村商工会と連携し、まっかり温泉の利用促進を図るとともに、適正な施設管理に努めます。
真狩フラワーセンターは、令和4年度からシダックス大新東ヒューマンサービス株式会社を新たな指定管理者として指定し、百円均一ショップの開設や円形ハウスの新たな利用を進めていますが、今後も魅力ある道の駅真狩フラワーセンターを目指して適正な施設運営に努めます。
羊蹄山自然公園では、羊蹄山を眺望できる自然公園という好条件や、近年のキャンプブームを活かし、利用者の増加につながるよう活性化を進めます。
一般廃棄物の処理及びし尿処理等につきましては、ごみ減量化につながる啓蒙・啓発などを進め、適切な運営に努めます。

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