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特集 介護人材不足解消にチャレンジ!

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北海道芽室町

■高齢化社会は進む
日本で介護保険制度が施行された平成12年当時、約2,200万人だった65歳以上の高齢者は、令和3年には約3,600万人となっており、約20年間で約1.5倍以上に増加しています。
芽室町においても平成12年から65歳以上の高齢者人口は増加しており、令和5年4月末時点では、人口約18,000人に対し、約5,500人が高齢者となっており、今後も高齢化は進むと予測されます。

▽芽室町の人口構成(令和5年4月末時点)

■カイチャレ始めました
高齢化社会が進む中、高齢者を支える介護人材不足が全国的に深刻化しています。介護人材不足は令和7年度には全国32万人に上るとされており、芽室町も例外ではありません。町は、そのような介護人材不足を解消するため、令和4年度からある事業を開始しました。「学生カイゴチャレンジ奨励金(カイチャレ)」事業です。
カイチャレは、若手介護人材の育成と確保を図り、介護の経験を通して介護の魅力や理解を深めることを目的に、町内の介護保険事業所でアルバイトを行う学生を対象に奨励金を交付する事業です。
アルバイト代に町の奨励金を加えることで、介護現場に興味を持ってもらいたいという狙いがあります。
また、一般的に介護の仕事に対して抱くイメージと、実際に介護の仕事している方が感じている満足感などとの間にギャップがあるため、アルバイトで実際に仕事に触れていただくことで、ギャップの解消を図りたいと考えています。
令和4年度にカイチャレを活用した学生のうち、町内の介護老人保健施設「りらく」でアルバイトした美濃千尋さんは、3月に卒業後、そのまま正職員になりました。
カイチャレは今年度も継続して行い、介護人材不足の解消に取り組んでいきます。

■カイゴチャレンジャーに聞いてみました!
▼美濃千尋(みのちひろ)さん(20)介護老人保健施設「りらく」勤務
小さい頃からおじいちゃんおばあちゃんと触れ合うことが好きだった千尋さん。高校生の時に介護施設でのインターンシップを体験し、やりがいのある素敵な仕事だと感じ、介護福祉を学ぶため専門学校へ進学しました。卒業前にアルバイトをしようと考えた時に、学校にあったパンフレットを見てカイチャレを知りました。
カイチャレの奨励金は「やる気がでた」と喜びます。
現在は介護老人保健施設「りらく」に就職し、認知症棟で業務に励んでいます。
「毎日の業務は大変ですが、利用者さんと長い時間を日々過ごしていく中で、信頼関係を築いていけることがこの仕事の魅力。ありがとうと言ってもらえたら嬉しい」と笑います。
毎日笑顔での対応を心掛けている千尋さんは、先輩職員や利用者さんからの信頼も厚く、なくてはならない存在となっています。
今後の目標は、もっと利用者さんを知ること。勉強を続けて、業務に関する資格を取得していきたいと意欲的でした。

▽学生のみなさんへ
介護の仕事はキツイというイメージがあるかと思いますが、実際キツイです。でも、それ以上に、感謝を直接受け取れたり、なかなか結果に表れなかったことが実を結んだ瞬間を自分の目で実感できたりとか、やりがいのある素敵な仕事です。カイチャレを利用して、ぜひ介護の仕事を体験してみてください!

▼山田琴弓(やまだことみ)さん(19)特別養護老人ホーム「芽室けいせい苑」アルバイト
現在は道内の大学に通う琴弓さん。大学4年間を通して様々な職業を知りたいという想いから、介護の仕事に興味を持ちました。知り合いから聞いてカイチャレを知った琴弓さんは、大学が長期休みに入る期間、実家に帰省するタイミングで、1日4時間、週4日のアルバイトを始めました。
業務内容は、食事の盛り付けや食事介助、食器洗い、洗濯、ボール投げなどのレクリエーションの手伝いなど多岐にわたります。
「福祉系の学校に通っている訳ではないので、最初はとっても不安でした。でも、手を握り返してくれたり、笑顔になってくれたり、少しずつ利用者さんとのコミュニケーションの幅が広がっていったときに、大きな喜びを感じました」と介護の仕事にやりがいを感じているそうです。
「介護の資格を持っていないのでできることは少ない。だからこそ利用者さんの声に耳を傾け、時間をかけて接することを心掛けています」と話し「色々な経験をして就職活動に活かせたら」と話していました。

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