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自治体の皆さまへ

ミセス ユミ子の消費生活Q&A 第130回

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北海道足寄町

◆『便利になった物流「送料無料」ってホントにお得?消費者としてできること』の巻~
髙安ユミ子消費生活相談員

みなさんはインターネットやTVショッピングなどを利用したことはありますか?
近年、店舗に出向くことなく自宅から電話注文やスマートフォンなどで「ポチッ」とするだけでさまざまな商品が簡単に購入でき、自宅に届くようになったことからその利用が増えています。
通販等の利用が増え、商品を届ける宅配業者の業務も増加しています。
今回は便利になった社会を支えている物流の問題を一緒に考えてみましょう。

Q:物流の問題とはなんですか?
A:物流の担い手としてトラックドライバーの皆さんが、私たちの社会生活における経済活動を支えてくれています。しかし、以前から他の産業と比較して労働時間が長いことや賃金が低いこと、人手不足等が問題視されていました。
この間、他の分野の働き方改革についてはすでに時間外労働の上限が設けられていますが、自動車運転業務に関して猶予期間として5年間が設けられていました。しかし、法律が制定されてから今年度で5年を経過するため、来年度から時間外労働の上限が設けられます。
このまま何も対策を講じなければ、今のように荷物を運べなくなることが予想されることから「物流の2024年問題」として報道などで取り上げられるようになりました。

▽物流の2024年問題について
自動車の運転業務の時間外労働について、2024年4月から、年960時間の上限規制が適用されること等により、何も対策を講じなければ、2024年度には14%、2030年度には34%の輸送力が不足する可能性があるなどから「2024年問題」と言われています。(消費者庁HPより)

Q:私たち消費者にできることはありますか?
A:より豊かな社会の実現のため、物流の問題を自分事として考えて行動することが大事です。また荷物が私たちの手元に届くまでには配送センターでの仕分けや梱包作業、トラックへの積み込みなど多くの方の労働のもとに物流が維持されています。
私たちの生活は物流業者、宅配業者の方々のおかげで成り立っていることを理解し、持続可能な物流の実現のため、物流の負担を軽減するには、自分にどのようなことができるか考えて行動しましょう。

◇相談員からのアドバイス
注文する前に、次のことを考えてみてみましょう。
・配達日の指定ができるか確認しましょう。注文を確定する際に急いで受け取る必要のない荷物については、ゆとりを持った配送日時を指定しましょう。
・配達日時に、確実に荷物を受け取りましょう。配達日時に不在にすることを避けたり、町内にある宅配受取用のロッカーの活用、置き配やコンビニでの受け取り、営業所止めや可能であれば職場で受け取るなどして、再配達をなくしましょう。
・お中元などの贈り物も受け取る方の都合の良い時間帯が分かっていれば、その時間帯を設定して送りましょう。
・「送料無料」の表示を見直してみしょう。送料はどんな購入形態であっても必ず発生しているものですが、最近は「送料無料」という表示が多く目立ちます。その表示があるだけで消費者は魅力的に感じてしまったり、事業者にとっては商品を購入してもらうきっかけになっているのではないかと思われます。

「2024年問題」解決のため、一人ひとりができることを考えて行動していくことが重要です。

▽物流の「2024年問題」と「送料無料」表示について
※QRコードは本紙P.13をご覧ください。

詳細:
・消費生活相談所
【電話】28-0585
(南6-2 社会福祉協議会内)
・役場住民課住民生活担当
【電話】28-3858

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