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自治体の皆さまへ

町政の執行方針(1)

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北海道鷹栖町

鷹栖町長 谷 寿男

1 はじめに
令和5年第1回鷹栖町議会定例会の開会にあたり、町政執行に対する所信と町政運営の基本的な考え方を申し上げ、町議会議員並びに町民の皆さんのご理解とご協力をお願い申し上げます。
新型コロナウイルス感染者の国内感染が確認されてから3年が経過しましたが、完全な克服には至らず不自由な環境が続いています。また、急激な円安やロシアのウクライナ侵攻などを起因とする物価高騰など、感染拡大防止と社会経済活動の正常化を目指す厳しい状況が続いております。このような中でも、感染リスクに配慮しながら少しずつではありますが地域行事や新たな取り組みが進められ、徐々に賑わいや明るさを取り戻すきっかけとなった1年でもありました。
新型コロナウイルス感染症について、政府は今年5月に感染症法上の位置づけを「2類相当」から季節性インフルエンザなどと同じ「5類」に引き下げることを表明しました。また、マスクの着用についても3月13日以降は個人の主体的な選択を尊重し、個人の判断に委ねられることとなります。
町としましても、国や社会の動向をしっかりと注視しながら町民の皆さんが安心して生活することができるよう感染拡大防止に引き続き努めてまいります。
政府は、成長と分配の好循環とコロナ後の新しい社会の開拓を主眼とした「新しい資本主義」を掲げ、物価高の克服、脱炭素に向けた「GX(グリーントランスフォーメーション)」、デジタル社会を目指す「DX(デジタルトランスフォーメーション)」、子ども子育て政策などを最重要政策に位置付けて重点投資を推進するとしています。
このような状況の中、鷹栖町においては、子育て環境の充実、脱炭素社会に向けた取り組みの強化、自治体DXの推進など、重点施策について積極的に取り組み、Withコロナと社会経済活動の正常化、さらには活性化を図ってまいります。

※5つの基本目標
・あらゆる世代が幸せを追求する人が輝くまち
・あらゆる人が関係して高めあう幸せな交流があるまち
・あらゆる安心を未来へとつなぐ幸せな環境を持続するまち
・あらゆる地域資源を活かす幸せなしごとをつくるまち
・あらゆる人の希望に寄り添う幸せな暮らしを実現するまち

2 令和5年度のまちづくり
次に令和5年度の予算編成及び主要な施策について申し上げます。
まちの目指すべき姿を示す「第8次鷹栖町総合振興計画」に基づく着実な事業の推進と「笑顔幸せみんなでつくるあったかす」を理念とした、持続可能な鷹栖町の創造に努めるとともに、「鷹栖町行財政改革プラン」に基づき、事業の見直しなどにより財源の確保を図りながら、町民の皆さんと着実に前進できるよう予算の編成に努めました。
以上の5つの基本目標(※)のもとにまちづくりを進めてまいります。これらの基本目標は、国連が掲げる「持続可能な開発目標(SDGs)」の理念とも共通するものであり、「誰一人取り残さない」持続可能な地域社会の構築につながるよう、「ひとごとから我がごと化」、「選択と集中、創意工夫による行政経営」、「町民、行政、関係人口が連携した協働のまちづくり」の3つの側面から、町民の皆さんと理念を共有し、理解を深める推進役を町が担ってまいります。加えて、企業版ふるさと納税の活用、民間企業や関係団体などとの連携をさらに推進し、活力のあるまちづくりに努めることが必要です。
その上で、3つの重点施策である「地域運営組織の強化」、「鷹栖市街地の活性化推進」、「農業者の担い手育成支援」に引き続き取り組み、新たな人の流れを生み出し、地域の財産を生かした積極的なまちづくりに挑戦してまいります。
一般会計は、予算総額59億6600万円、前年度に比べ1億2200万円、2.1%の増となりました。子育て環境の充実や総合型地域スポーツクラブの開設及び運営をはじめ、地区公民館から地域運営組織による住民センター運営への転換、北鷹栖団地の基本・実施設計、公共施設に係る照明のLED化など、次世代への確実な財産を残しつつ堅実な予算編成に努めました。また、水道及び下水道企業会計では、災害に強いライフラインを構築するため、水道管路の複条化を進めるなど適切な運営と安定したサービスの提供に努めてまいります。

■あらゆる世代が幸せを追求する 人が輝くまち
子どもから大人までふるさと鷹栖を学び、郷土の誇りを感じ、次代に誇れる町として育む意識を醸成する「ふるさと共育」は、まちづくりを「我がごと」と捉え、主体的に行動を起こす重要な機会になると考えています。引き続き教育委員会とともにあらゆる部局が連携して取り組みを進めてまいります。
第8次総合振興計画策定時の住民意見として、「地域を元気にしたい」「地区の担い手が不足している」「役員が固定化して負担が大きい」などの課題が浮き彫りとなりました。さらに進行する人口減少社会に対応するため、従来の地区公民館活動から住民自らの力で解決していく新たな地域運営組織に転換を図り、まちづくり活動を推進してまいります。
昨年度に教育委員会が設置した「鷹栖町立学校の在り方検討委員会」において、現状の確認と今後の基本的な方向性についてご審議をいただいております。令和5年度に保護者アンケートの実施を踏まえて答申を予定していることから、引き続き教育委員会で学校の在り方について検討を進めてまいります。
中学校における休日の部活動の段階的な地域移行については、生徒が地域で主体的に活動できる場を創出できるよう、教育委員会が中心となって、学校やスポーツ団体と協議を進めます。これまで準備を進めてきた総合型地域スポーツクラブが令和5年3月に設立を迎えます。子どもからお年寄りまで生涯にわたりさまざまなスポーツが楽しめる環境を整え、町民の健康づくりに寄与するクラブとして定着できるよう、町としても最大限の支援を行ってまいります。
スポーツ団体から要望のありました町民球場の改修につきましては、防球ネットの設置や内野グラウンドを整備するなど利用者の安全と快適性の向上を図ります。

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