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平和の大切さを未来へつなぐために 佐倉市の平和行政(2)

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千葉県佐倉市

■想いをつなぐ 佐倉平和使節団
核兵器の恐ろしさ、平和の尊さを学ぶため、市内各中学校の代表生徒を広島・長崎の被爆地に派遣しています。
平成8年から昨年までに、計409人の中学生を広島、長崎に派遣しており、今年は、各中学校の代表者22人が、8月8日~10日の3日間、長崎市を訪問しました。
生徒たちは、佐倉に戻ってからも平和使節団の団員として、平和式典で活動報告、戦没者追悼式で群読を行うほか、全校集会などで使節団の体験を発表して、平和への思いを同世代の仲間たちにつないでいます。
※今年度の長崎派遣の詳細は、こうほう佐倉9月1日号でお知らせします

▽祈念文集
使節団の現地での活動について、生徒たちのレポートをまとめた祈念文集を発行しています。文集は、各図書館、小中学校に配架しています。
戦争の実相を体験した生徒たちの素直な思いを是非ご覧ください。
※令和4年度平和祈念文集より抜粋については、本紙をご覧ください。

■想いを託された次世代の決意 令和5年佐倉平和使節団団長・副団長
▽平和に暮らしていることを当たり前と思わず、1日1日を大切に過ごしたい。
団長 河野さん(根郷中)
小学生のころから、戦争、平和について興味があり、教科書で勉強したり、インターネットで調べたりしていました。
昨年、平和使節団で広島に行った同じ学校の先輩の活動報告を聞いたことで、自分自身も現地でさまざまなことを学びたいと思い、今回平和使節団に応募しました。
広島、長崎に落とされた原爆は、それぞれの構造に違いがあり、死傷者数にも違いが出たそうです。なぜそのような違いが生まれたのか、そして、より多くのけが人が出た長崎が、どのような対応をとったのかを調べてみたいです。
また、平和使節団のために寄付をしてくださった山本さんのメッセージにもありましたが、現地でたくさん友達を作り、平和についてたくさんのことを話し合いたいと思っています。

▽長崎の状況を、自分の目で見て聞いて、自身の言葉で多くの人に伝えていきたい。
副団長 栗原さん(佐倉東中)
小さいころから親族と平和について話す機会が多くあり、昨年は、読書感想文のテーマに、戦争当時の生活の様子を描いた書籍を選びました。物語は、フィクションですが、実際に起きていたであろう戦争の悲惨さが表現されていて、今が平和であることのありがたさを改めて感じました。
また、読書感想文を書くときの資料を集めるために市の平和イベントに参加しました。そこで山本さんの想いを紹介するパネルを見て、市に平和への想いをこれだけ持つかたがいたことに驚きました。
長崎では、実際に戦争を経験したかたからお話を聞く機会があります。とても貴重な経験なので、大切にしたいと思います。
帰ってきたら、現地を見た人しか感じることのできない部分まで伝えられるように努力したいと思います。

■次世代に託す平和への想い 佐倉平和使節団基金の礎 山本昌司さん
▽皆さんが笑顔でいるのが一番です。平和な世の中が続くよう願っています。
佐倉平和使節団における中学生の派遣費用は、『佐倉平和使節団基金(平成26年12月17日条例制定)』から充てられています。この基金は、市内にお住まいだった、故 山本昌司(やまもと まさし)さんのご寄付2,000万円を原資に設置したものです。
小学5年生のときに広島で被爆され、佐倉市原爆被爆者の会の代表でもあった山本さんは、平和使節団の中学生に「実際に目で見るものは、話で聞いたり、TVで見たりするものとは違うから、皆さんも実際に被爆地を見てほしい。その中では友達を作り、話をしてください。そして、みんなの若い情熱で平和が続くよう日本をリードしてもらいたい。皆さんが笑顔でいるのが一番です。平和な世の中が続くよう願っています」と激励の言葉を残されています。
山本さんは、平成27年11月に81歳でご逝去されましたが、遺言によりさらに約1億913万円が、佐倉平和使節団事業に遺贈(遺言による寄附)されました。
市では、この遺贈分についても、山本さんのご意志でもある「子どもたちの平和教育」に活用するため、平和使節団基金に積み立てています。

問合せ:広報課
【電話】484-6103

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