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町長メッセージ

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和歌山県印南町

■防災の日
印南町長 日裏勝己(ひうらかつみ)

9月1日は「防災の日」、今年が関東大震災から100年の節目となります。関東大震災は1923年(大正12年)9月1日11時58分相模トラフを震源とするM7.9の海溝型地震により大震災となりました。震源の直上には箱根や丹沢などの中山間地域があるのに加え、人口の集中する首都圏にも近く、がけ崩れなどの土砂災害、家屋の倒壊、津波被害など、多岐に渡り甚大な被害をもたらしました。全半壊・消失・流失・埋没の被害を受けた住家は総計37万棟、死者・行方不明者は10万5,000人におよびました。特に発生時刻が昼食の時間帯であったことから、大規模な延焼火災に拡大し、死者・行方不明者の9割が焼死とのことです。未曾有の被害であったことから、9月1日が「防災の日」と定められています。
内閣府から関東大震災、阪神・淡路大震災、東日本大震災の被害規模の比較が示されています。関東大震災は死者・行方不明者、全壊・全焼住家は前述ですが、経済被害は当時の国家予算14億円の4倍にあたる55億円となっています。28年前の阪神・淡路大震災は、死者・行方不明者5,500人(うち窒息・圧死者7割)関連死者900人、全壊・全焼住家11万棟、経済被害は当時の国家予算73兆円に対し13%の9.6兆円となっています。12年前の東日本大震災は、死者・行方不明者1万8,000人(うち溺死者9割)関連死者3,800人、全壊・全焼住家12万棟、経済被害は当時の国家予算92兆円に対し18%の16.9兆円となっています。それぞれ震災当時の時代背景が異なっているので一概に比較はできませんが、それぞれに特徴のある震災がわかると思います。
先人はそのことを教訓に新しいまちづくりを進め、今の東京や神戸の復興がなされました。東日本大震災の復興は原発関連を除けば、高台移転による宅地造成・災害公営住宅の整備など、住宅の再建・復興まちづくり事業や農業・水産業、鉄道、道路のインフラ整備はほぼ完了したとのことです。震災間もなく視察に行かせてもらいましたが、整備された街並みが地域の人によるまちづくりのさらなる復興に繋がっていくことと思います。
今、全国各地で地震のニュースが入ってきています。甚大な被害の報告は聞いていませんが、大きな地震と関係していないのか大変気がかりです。
9月1日「防災の日」は改めて防災について考え、災害に備えなければと強く感じています。また、いつ発生してもおかしくない南海トラフ地震・津波を考えた時、ひと時も気を緩めることはできません。「一人の犠牲者も出さない・出させない」取り組みを住民の皆さまと根気よく続けていかなければならないと強く思っています。

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