文字サイズ
自治体の皆さまへ

-特集-ほっといたらあかん。「家」のこれからを考える(1)

2/46

和歌山県紀の川市

みなさんは「家」の今後について、考えたことはありますか?
現在住んでいる家。生まれ育った家。夏休みに遊びに行ったおばあちゃんの家。どれも思い出がたくさん詰まった大切な場所でしょう。
しかし、家族にはそれぞれの人生があり、環境が変化することで、大切な場所も「空き家」に変わってしまうケースがあります。
今回の特集では、空き家について考えていきます。

全国的に大きな社会問題となっている空き家問題。平成30年に行われた住宅・土地統計調査では、賃貸・売却用住宅や別荘などの二次的住宅を除いた「その他空き家」の空き家率は和歌山県が全国トップの18.8%で、全国平均と比べて非常に高い数字となっています。紀の川市内にも2,910戸のその他空き家があるという結果が出ており、空き家対策は喫緊の課題となっています。
空き家になる要因は、転出や転居、転勤など、さまざま。その中でも、大きな要因として考えられるのが「高齢化」です。「子どもと一緒に住むようになった」「高齢者施設に入所することになった」「住んでいた人が亡くなった」などにより、空き家になるケースが多くあります。本市にも、空き家になる可能性が高い高齢者のみの世帯が多く、今後も空き家の増加が予想されます。
また、空き家の問題は現在関係のない人にとっても、いつやってくるか分からない身近な問題です。住宅を取得する経緯の約半数が相続によるもので、相続されたものの活用する方法がなく、結局は空き家として放置されてしまうという状況が生まれています。
今回の特集では、空き家問題に関わる専門家や実際に空き家を活用している人たちに話を聞いてきました。この記事をきっかけに「家」のこれからについて、少し考えてみませんか。


紀の川市のその他空き家の状況(出典:住宅・土地統計調査)

■空き家が抱える問題
空き家所有者には管理する責任があります!

▽老朽化による倒壊
家は使うことで、換気や通水などの管理ができます。空き家になってしまうと、一気に劣化が進み、外壁の剥離や倒壊など非常に危険な状態になります。

▽動物などによる被害
動物のふん尿や汚物などの放置により臭気が発生し、地域住民の日常生活に支障を及ぼします。また、住みついた動物が周辺の土地・家屋に侵入することもあります。

▽立木や雑草が繁茂する
立木の腐朽、倒壊、枝折れなどで、近隣の道路や家屋の敷地に枝などが落ちます。また、枝が近隣の道路にはみ出し、交通事故を引き起こす危険性もあります。

▽不法投棄
不法投棄されたごみを放置すると臭いが発生し、害虫や害獣の発生に繋がります。また、それを目当てに他の害虫や害獣も集まってくることもあります。

▽資産としての価値の低下
空き家を放置すると、建物の劣化が早くなり、資産価値が下がります。価値が落ちた建物は、売却できないだけでなく、売却するために修繕費用が必要になる可能性があります。

▽犯罪に利用
管理がされていない空き家は、不審者が不法滞在するなど、犯罪に利用される危険性があります。また、放火の危険性も高まります。

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

市区町村の広報紙をネットやスマホで マイ広報紙

MENU