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【特集】おうちで確認したいネットリテラシー ~夏休みを楽しく、安全に過ごすために~ (2)

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和歌山県那智勝浦町

■《チェック》個々の情報は問題なくても
皆さんはSNSを使ったことはありますか。SNS(ソーシャル・ネットワーキング・システム)とは、人と人を結びつける機能を持ったネット上のサービスのことです。
SNSを使うと、趣味や意見の合う人や同じ目標を持った人、同じ境遇にある人などと、地域や世代を超えて簡単につながることができます。その反面、SNSに投稿した内容は、原則世界中の人が見ることができるため、不必要な個人情報を投稿しないように注意が必要です。
しかしながら、日常の何気ない内容の投稿であっても、複数の情報の組み合わせや積み重ねによって、個人や生活圏の特定につながる可能性があるため、注意が必要です。
直接の被害につながる可能性は高くはありませんが、SNSを使う方はそのような危険性があるということを知っておくことが大切です。

◆気を付けたいSNS投稿
▽日常の何気ない内容でも、気を付けたい投稿
・珍しい天候の投稿(生活圏の特定につながる)(大雨、雷・停電、ひょう、虹、珍しい雲など)
・自宅付近の特徴的な地形
・救急車などの緊急車両が通ったこと
・工事看板や電柱の表示が読めるような写真
・長期旅行の予定(自宅を不在にすること)
・日課の詳細(毎日○時に浜辺でランニングなど)
・仕事や学校の制服(の一部)の写真 など

▽他にも気を付けたい投稿
・貴重品や高級品などをたくさん持っていること
・映画やゲームなどの内容・感想(ネタバレ・批判)
・政治や宗教の話
・人によって感じ方が異なるような内容 など

◆時代によって変化したスマホの利用時間
日本にスマホが普及し始めた2009年ごろから2023年現在にかけて、色々なことがスマホでできるようになりました。

度々、スマホの利用時間の長時間化が問題視されますが、これだけのことがスマホでできるようになった現在、利用時間は必然的に長くなります。
もしもご家庭で、スマホの長時間利用が問題となったときは、その使い方についても確認しましょう。

◆本当にあった怖い話「玄関の前にクワガタ虫」
これは2020年に実際にあった事件です。ある日、自宅の玄関の前にクワガタ虫が落ちていたらどう思いますか?
この事件では、SNSで高級品などを多く持っていること公言していた人が空き巣被害にあいました。手口は次のとおりです。
1.犯人によって、被害者の自宅と思われる家の玄関前にクワガタ虫がわざと置かれる
2.住人がクワガタ虫がいたことをSNSに投稿
3.SNS上の個人と自宅、行動時間が特定され、空き巣被害にあう
町内の山間部では、クワガタ虫が山から飛んでくることもあり、あまり珍しいことではないかもしれませんが、別のものでも同様です。
また、SNSで高級品などを持っていることを公言しないようにしましょう(現実も同様です)。

◆「今と昔の情報の伝わり方の違い」と「デジタルタトゥー」
▽今と昔の情報の伝わり方の違い
《例》何か珍しいできごとがあったとき

上表のとおり、昔よりも素早く・正確に・より多くの人に情報が伝わるようになりました。その反面、一度ネット上に広まった情報は完全に消し去ることが難しいとされ、タトゥー(入れ墨)とかけ合わせた「デジタルタトゥー」という造語ができました。主に自分にとって不要・不利益な情報が残ってしまうことを指して使われます。
今の子どもは、今の大人と違い、判断力の低いうちにデジタルタトゥーが残ってしまう恐れがあります。そのため、今の子どもは保護者と一緒に子どもの頃から「ネットリテラシー」を学んでいくことが重要となっています。

■《ポイント》ネットと現実
今回の特集中、「現実も同様です」と書いた部分があります。ネット上の問題は技術的な部分が目立ち、難しく考えられがちですが、問題の原因は、ネット上も現実も同じ場合が多くあります。
ネット上の問題を避けるため「現実でやってはいけないことをネット上でもしない」ということが、一つの判断基準になります。

■《ポイント》町のネットリテラシー教育
那智勝浦町では専門家をお招きし、ご家族や地域の方も一緒に参加できる研修会を開催しています。
研修会では、主にSNSやオンラインゲームに関する情報モラルや長時間利用による健康問題などについて取り扱っています。

■上手に活用しましょう
(研修会講師)
NIT情報技術推進ネットワーク株式会社
代表取締役 篠原嘉一さん

スマホやタブレット等の問題については「禁止」という解決手段のみでなく「上手に活用する」ことを目指す方向性も重要です。
子どもにスマホを持たせる・使わせる際には「任せた」ではなく、ご家庭でルール等を決めていただくことがスタートと考えます。しかしながら我々大人自身、スマホを長時間利用していることや安全な使い方をよく知らないという現実もあることから、子どもだけでなく、大人も含めて考えていく必要があります。
研修会等を通して、親子・家族で問題点や上手に活用する方法を確認してください。

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