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よみがえれ、みよしの夏。(2)

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埼玉県三芳町

■世代を超えて人と人とをつなぐお囃子
7月13日(木)、真夏の日差しが降り注ぐ中、上富小学校の教室には集中してお囃子の稽古に励む子どもたちの姿がありました。4~6年生の子どもたちが所属する郷土伝承クラブの活動です。
郷土伝承クラブは学校創設時から50年以上にわたって続くクラブで、地域の子どもたちが伝統のお囃子を体験する貴重な機会になっています。上富囃子保存会の会員からお囃子の指導を受けて、地域の祭りやみよしまつりで稽古の成果を披露してきました。

◆伝統を守る使命
「町の伝統のお囃子を次の世代に伝えられるよう、使命を持って子どもたちに教えています」。そう話すのは上富囃子保存会の阿部さん。お囃子を始めてから30年のベテランで、郷土伝承クラブへも長年指導を続けてきました。
そんな阿部さんたちの頑張りもあり、郷土伝承クラブの子どもたちはとにかくお囃子が大好き。「奥が深くて楽しい」、「達成感がある」、「お囃子を始めて本当に良かった」と笑顔で口々に話します。
みよしまつりの舞台まであと一か月。コロナ禍を挟んだため、今のメンバーはみよしまつりでの披露は初めてです。「まつりを見る側から参加する側へ」―。
まつりを盛り上げる役割になった郷土伝承クラブの子どもたちは、地域の伝統を確かに継承していました。

○お囃子とは…
農耕の神への豊作祈願と感謝を現し、笛や太鼓、鐘などで演奏を行ないます。三芳町に伝わるお囃子は、全て神田囃子系統ですが、古囃子(竹間沢・藤久保・上富)と新囃子(北永井)の二つの流れを見ることができます。

■お囃子の新時代!受け継がれる三芳の郷土芸能!
◆お囃子でつながる
「お囃子は見るのも楽しいですが、やるのはもっと楽しいです」と話すのは北永井囃子保存会会長の三上さん。この魅力を伝え、伝統文化を継承するために、10年ほど前から三芳中学校の総合学習の授業でお囃子を教えています。
「実は総合学習がきっかけで、うちのお囃子の会に入ってくれた生徒さんも何人かいるんです」と三上さん。「入会した三芳中学校の卒業生は、今年の総合学習の授業で後輩に教えてくれて…。縁を感じましたね」と満面の笑みで語ります。
継承のための活動が実を結んでいる北永井囃子保存会。「総合学習で教えた縁で、生徒たちがみよしまつりでも(太鼓を)叩いてくれるんです。一緒にできるのが楽しみ」と本番に向け、三上さんも意気込みます。

◆みんなが集まる大舞台
上富・北永井・藤久保・竹間沢。4つのお囃子団体が一堂に会するみよしまつり。各団体ごとに櫓を組み、地域伝統の演目を披露します。
みよしまつりの雰囲気を盛り上げてくれるお囃子の音色。地域ごとの違いを聞き比べたり、若手の活躍を応援する意味でも、ぜひ聞きに行ってみてはいかがでしょうか。

○みよしまつりとお囃子
三芳町の郷土芸能を継承している4団体。みよしまつりや地域の祭りで演目を披露しています。
・藤久保芸能会
・上富囃子保存会
・北永井囃子保存会
・竹間沢共楽会

○郷土芸能鑑賞のつどい
お囃子などの郷土芸能の発表の場で、毎年、町内のお囃子や前田社中などの郷土芸能団体が輪番制で参加するイベント。
ーDATAー
日程:10/28(土)
場所:歴史民俗資料館(竹間沢877)

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