法律相談コラム

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法律相談などで多い事例とそのアドバイス

■投資詐欺(さぎ)に要注意

▽質問
私は年金生活者です。先日、知人から未公開株の投資について勧誘をされました。株のことはよく分かりませんでしたが、「ノーリスク・元本保証で年利10パーセント」という言葉に惹かれ、100万円を投資しました。最初はたしかに10万円の配当を受け取ることが出来ましたが、それ以降は全く配当がもらえず、業者とも連絡が取れません。お金を取り戻すことはできるのでしょうか。

▽回答
近年、このような投資詐欺による被害が非常に多発しています。「出資金を運用して月○パーセントの運用益を必ず配当する」「元本保証でノーリスク」などとうたっている投資話は、詐欺であると思ってください。中には、相談者のように、知人からの紹介ということで信用してしまう方もいますが、新たな出資者の勧誘に成功した場合は、通常の配当に加えて別途紹介手数料がもらえるという仕組みのせいで、その知人も一緒にだまされている可能性があります。また、最初の期間だけ約束通りの配当を受けることで、業者を信用しきってしまい、さらに投資金額を増やしてしまう方もいますが、こうした手口は昔からの典型的な詐欺の手法です。
出資の対象は多種多様で、上記事例のように株式のほか、FX、暗号資産、不動産、海外資産など様々です。しかし、実際には投資や事業はほとんど行われておらず、運用実体がない点はいずれも共通しています。
「うまい話には必ず裏がある」と頭で分かってはいても、いざ実際に勧誘を受けてみると、案外信じ込んでしまうものです。そして、実際にお金を投資してしまうと、その後、訴訟を提起して勝訴しても、投資金を回収できる保証はありません。
少しでも怪しいなと感じたら、必ず「お金を投資する前に」、最寄りの消費生活センターや警察、弁護士に一度ご相談ください。

問合せ：埼玉弁護士会越谷支部　鮎田謙一(弁護士)
【電話】962-1188