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対談 加須(ここ)からのぞむ世界

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埼玉県加須市

■加須市観光大使/プロゴルファー 2023男子プロゴルフツアー賞金王 中島啓太さん × 加須市長

加須で生まれ育った少年は、やがてプロゴルファーを夢見ます。そして、22歳となった2022年、夢を叶えプロになり、その翌年には賞金王を獲得しました。
今も加須に住む中島啓太さんに、市長が話を伺いました。

NAKAJIMA KEITA
なかじま けいた/プロゴルファー(所属:フリー)
2000年6月24日、加須市生まれ
世界アマチュアランキング1位に贈られるマコーマックメダルを史上初の2年連続で獲得。2022年9月にプロ転向し、翌年にはプロ初優勝を含む3勝を挙げ、賞金王を獲得

○飛躍の1年を振り返り
角田守良市長(以下、市長):賞金王、そして、6冠(※1)獲得、おめでとうございます。
中島啓太さん(以下、中島):ありがとうございます。
市長:賞金王を獲得しましたね。
中島:そうですね。シーズン中盤から終盤にかけて金谷先輩(※2)と1位を競っている中で、最終戦を前に決めることができたのは良かったですし、憧れの先輩と最後まで戦えたので、楽しい1年間でした。
市長:それにしても、大人になりましたね。初めてお会いした頃は、初々しかった。良い意味で、成長しているということですが。
中島:中学生くらいでしたかね。最初にお会いしたのは。
市長:私たちの共通の知人と中島さんがゴルフに行くときに会ったのが初めてですね。その頃は小学生でした。昨年1年はどのような年でしたか?
中島:一昨年の秋にプロ転向して、プロとして1年間試合に出るのは初めてでした。シーズン前に、先輩プロから「毎週試合があると、なんとなく流れ作業のようになってしまいがち」ということを聞いていました。そうはならないように、しっかり毎週テーマを持ちながら試合に臨んだ結果、毎週良いプレーができましたし、賞金王を獲得できました。
市長:そのテーマは毎週変わるんですか?
中島:例えば、スイングであったり、このコースはこうやって攻略するということだったりします。
市長:ゴルフの試合は、4日間同じコースですよね。
中島:はい。毎日カップの位置が変わったり、ティーグラウンドの位置が変わったりします。
風が強い日が続くとグリーンがどんどん硬く、ボールの転がりが速くなっていきます。コンディションは変化していき、4日目が一番難しくなります。カップの位置もそうですし、コースの芝の長さも変わっていきます。
市長:それでも、中島さんは3日目とか4日目に、ぐっと成績が伸びていたように思いますが。
中島:はい。昨年は3日目、4日目の平均スコアがかなり良かったです。
市長:選手によって、後半伸びていく選手、前半が良い選手と違いがあるのですか?
中島:もちろんいろんな選手がいます。初日、2日目は予選ラウンドなので、3日目以降に進まないと、プロとして賞金をもらえません。初日、2日目で守りのプレーをして、まず絶対に予選を通過しなくてはいけないというふうにプレーしている選手と、初日から優勝することを目標にプレーしている選手に分かれます。僕は、最初から優勝を意識していると、予選で崩れてしまったりすることもあったので、まず4日間プレーすることが大事だと思い、予選ラウンドはある程度スコアをまとめるというか、試合の流れとかリズムを作っていくようにプレーして、3日目、4日目は予選ラウンドで集めたいろいろな情報を生かして、スコアを伸ばしていく、というプレーが多くできました。
※1 日本ゴルフツアー機構が表彰する各部門のうち、最優秀選手、賞金ランキング、平均ストロークなど6つを獲得
※2 ジュニア時代から切磋琢磨してきた2つ年上の金谷拓実プロ

○加須のこと、今後のこと
市長:市内では、ゴルフを知らない人、やらない人、興味がなかった人がゴルフを話題にしています。中島さんの成績であったり、ついに加須市からこういう人が出てきたねとか。
中島:うれしいですね。ありがとうございます。
市長:全国各地、海外に行かれることも多いと思いますが、いろいろなところに行き、加須市に帰ってきて感じることは?
中島:試合では、基本的に月曜日に現地入りします。木曜日から日曜日まで試合がありますが、終わってそのまま次の会場へ行くことは、僕は、まずありません。日曜日は必ず加須、実家に泊まって、月曜日に移動するというルーティンにしていました。やはり家族に会えるのはいいですし、地元に帰ってくることは大事にしていました。
小学生や中学生の頃から、平日にもゴルフに行くことが多く、学校に行く機会も少なかったのですが、それでも理解してくださった先生方、今でも仲良くしてくれるたくさんの地元の友達、周りの人たちにはすごく感謝しています。
市長:その頃からプロを目指していたのですか?
中島:プロを目指すようになったのは、15歳の頃ナショナルチームに入ることができて、そこで、海外の試合などの経験もさせてもらう中で、そういう意識が強くなりました。
市長:今後の夢や目標は?
中島:まず、今シーズンの多くは、ヨーロッパツアーに参戦します。1月からシーズンが終わる11、12月まで1年間戦っていると思います。日本以外で優勝することを目標にプレーします。
市長 ずっとヨーロッパに滞在されるのですか?
中島:ヨーロッパツアーは、ヨーロッパだけでなくアジアやアフリカ、いろいろな国で行います。3週間から4週間は海外を転戦して、1週間は日本に帰ってきて、加須で休んでを繰り返す1年になると思います。
市長:「世界で活躍する」と一言で言いますが、移動と試合を毎週繰り返すゴルフ界はハードですね。最後に市民の方へのメッセージをお願いします。
中島:はい。日曜日に試合が終わって、加須に帰ってくると、みんなが温かく迎えてくれます。加須はすごく好きですし、1週間オフになったら絶対に帰ってきて、加須で過ごせることを大切にこれからも頑張ります。
市長:本日はお忙しい中、本当にありがとうございました。

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