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新 地域おこし協力隊通信 第7回

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埼玉県小鹿野町

各隊員の活動を詳しくお伝えする地域おこし協力隊通信。第7回は金子小百合さんの活動を紹介します。

産業振興課協力隊の金子小百合と申します。
協力隊として小鹿野町で生活をはじめてから1年半。任期も折り返し地点を迎えました。養蜂を中心に、蜜源となるハーブや植物を育てています。
養蜂は全くの未経験で右も左もわからずに飛び込んでしまいましたが、今では養蜂の魅力に取りつかれ、日々ミツバチと向き合いながら技術の向上に取り組んでいます。

◆なぜ養蜂なのか
これが特に多く聞かれる質問です。
都市部で暮らしていると、日頃自分で食べるもののすべては買ってくるもので、誰がどういう風に作っているのかを実際に見ることはほとんどありません。
自分の手で食べるものや、必要なものを作り、お金では買えない生きるための知識を身につけて生きてみたいと考えていました。どこで生活していても、自分一人の力で生きていくことは難しいですが、生活の糧として自分一人でもできることはないものかと模索していく中、養蜂と出会いました。

◆ミツバチの1年
ミツバチは女王を中心に群れを作る生き物です。1つの群れの中に女王は1匹。他の働きバチはすべてメスですが基本的に産卵はしません。春になると、冬を越えた女王バチとそれを守って生き抜いた働きバチが活動を始めます。
花が咲き始めると、働きバチがせっせと蜜や花粉を集め、女王はたくさん産卵をするようになります。卵が成長して羽化し、群れは増えていきます。その中でミツバチたちが集めて保存するために羽を震わせて蜜の水分を蒸発させ糖度が高まった蜂蜜をいただくわけです。
夏になると暑さやスズメバチなどの天敵と戦い、秋には冬を越せるように子を増やし、また冬を越し、1年を繰り返していきます。

◆環境を整えること
養蜂に限ったことではありませんが、環境の変化が直に影響します。気候の変化によって、地域の気温も上昇しています。私が飼育しているのは、セイヨウミツバチですが、地元の養蜂家の方に話を聞いても、花が咲くのが早くなったり、夏の気温が高くなり過ぎたりすることで、様々な問題が発生しています。
養蜂をするうえで周囲の環境はとても大切です。養蜂を通して、周囲の環境を整えていくことにも目を向けていく必要があると感じています。
環境をすぐに変えることは難しいですが、環境の変化にも耐えられるだけの養蜂技術を身につけたいと思っています。

◆今後の活動について
養蜂を学びながら、様々なハーブを育てています。最近ではハーブだけではなく、野菜作りも行っています。農作業を通して、他の昆虫や環境に目を向ける機会になっています。また、冬の作業として、地域の木材を使用したダリアブロックの制作に取り組んでいます。
木工作業も初めての経験でしたが、様々な技術を身につけることは、巣箱の修繕や道具作りにも役に立っています。

小鹿野町に来てから、周囲の人々に助けていただいたり、地域で育まれている様々な知識や経験を教えていただく機会が多くあります。
特別な才能や能力、経験がなくても、生活をしていける道を切り開いていくこと。私自身が、楽しんで暮らしていることを知ってもらうことで、やってみたいことがある、自分でも何かできるかもしれないと思う人が増えていくことに繋がっていくのではないかと思います。

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