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文化財ノート No.70

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埼玉県小鹿野町

◆春日町に眠る竜の情報求む!
小鹿野春祭りで曳行される4基の屋台笠鉾のうちの1基、春日町屋台(埼玉県指定有形民俗文化財)を守ってきた旧春日町屋台蔵(大正3年4月建設)が、新しい屋台蔵が竣工したことにより、12月に解体されました。
この旧屋台蔵の壁面には、竜の彫刻が保管されていました。この彫刻は、通称「雨竜」と呼ばれています。元々は屋台の棟に飾られていたが、取り付けると雨が降るために取り付けなくなったという話も伝わります。
解体工事に先立ち引越作業が行われ、その最中に雨竜を組み立てる機会がありました。組み立てられた雨竜は、棟を這うような形というより、鬼板の部分に取り付けられるような構造をしていることがわかりました。
春日町屋台は、江戸時代に作られたものを明治5年(1872)に中町・下町を春日町に改めた時に改修したと伝わります。「柴崎禎七日記」明治26年8月7日の雨乞いの記述のなかで、「~春日町は屋台彫物之龍を出し~」と記されており、この雨竜のことを指していると思われます。しかし、現在の屋台屋根には雨竜を取り付けられるようにはなっていません。作美陽一著「秩父地方の屋台笠鉾」では、この雨竜は現在の春日町屋台より以前に存在したらしい中町屋台の彫刻であるとされています。
春日町内では、古い写真や記録があまり残っていないため、町でも春日町屋台の古い写真がありません。古い屋台笠鉾、特に雨竜が写っている写真をお持ちの人がいましたら、生涯学習課までご連絡いただけると幸いです。

問合せ:教育委員会・生涯学習課
【電話】75-0063

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