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「躍」荒幡知絵さん

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埼玉県狭山市

道徳教育を「柱」として子どもたちの成長を間近で見守る

荒幡知絵さん

≪プロフィール≫
狭山市出身。平成14年に埼玉県の教員となり、平成29年からは入間川小学校に勤務。主に道徳教育に注力。令和4年度文部科学大臣優秀教職員表彰を受賞。

平成29年3月、学校教育法が一部改正されたことに伴い、道徳教育の充実を目指して道徳が教科化され、「考え、議論する道徳」へ転換が図られました。この「道徳」という教科に注力し、学校のあらゆる教育活動を通じて道徳教育に取り組んでいるのが、入間川小学校教諭・荒幡知絵さんです。令和4年度には、狭山市で初めて文部科学大臣優秀教職員表彰を受けました。
「教師を目指したのは小学生の時です。大好きな先生に憧れて、教師という職業に興味を持ちました。大学時代は教育学部で学び、実習を経て、特に自分の思い入れが強かった小学校の先生を選びました」
荒幡さんが同校に勤務することになった約6年前は、道徳の教科化に伴い、ちょうど道徳教育が注目されてきた時期でした。研究授業なども頻繁に行われ、他校の道徳教育への取り組みを見る機会も多くありました。
「考え、議論することは、子どもの成長にも、学級経営をする上でも大事なことだと常々思っていました。道徳教育に向き合っていくうちに、道徳教育の目指す姿が、自分の思いと多く重なっていて、もっと道徳について学んでみたいと思ったんです」
荒幡さんには、普段から子どもたちと接する際に意識している思いがあるといいます。
「学校生活の中でトラブルが起きたり、立ち止まったりすることがあったときには、お互いの意見を伝え合い、よく話し合った上で良い答えを見つけて進んでくれたらと思っています。そのためにも先回りせず、子どもの考えや主張をしっかりと受け止め、やる気を伸ばす教育を目指しています」
2年度には道徳主任に加えて学年主任を務め、学校運営を意識した取り組みを行いました。その成果が、QU調査*で学級満足度70%前後と、全国平均をはるかに上回る結果に。これも評価の一つとなり、今回の受賞に至りました。
「放課後には教師間での交流を綿密に行っており、自分の学級だけでなく、学校全体を見て協力し合っていこうと話しています。自分が深めた道徳の知識も共有することで、学校全体としてのより良い教育につながるのではないかと考えています」
日頃から道徳に関係する書籍を読んだり、長期休みの間に研修会に参加したりするなど、自己の学びも忘れていません。
「担任は1年勝負。成長過程の子の1年間を担う責任は重大です。1年間では結果が出なくとも、学んだことや掛けた言葉が子どもたちの心に少しでも残ったら良いなと思っています。そのためにも、子どもたちと一緒に学び続けることができる教師でありたいです」
今後も学級担任として子どもたちに寄り添いたいと、荒幡さんは語ります。
「私にとって教師とは、子どもたちの成長を間近で見ることができる、素敵な職業です。道徳教育は学校生活全般を通して行われるといわれているので、今後も教師として、あらゆる場面で子どもたちを見守り、支えていきたいと思っています」

*QU調査…学校生活意欲と学級満足度の2つの尺度で構成されたアンケート

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