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自治体の皆さまへ

認知症と向き合い 変わるわたしたちと、変わらぬ絆(2)

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埼玉県狭山市

■認知症はどんな病気?
認知症はさまざまな原因で脳の機能が低下し日常生活に支障をきたす病気で、加齢による物忘れとは症状に違いがあります。

●加齢による物忘れと認知症の違いの例
◇加齢による物忘れ
「朝食は何だったっけ?」
・食事で何を食べたかなど、体験したことの一部を忘れる
・人の名前を思い出せない
・物を置いた場所を思い出せないことがある
・ヒントがあると思い出せる

◇認知症
「朝ごはんまだ?」
・食事をしたこと自体を忘れる
・人に会っても誰なのかが分からない
・物を置き忘れたり紛失したりすることが頻繁になる
・ヒントがあっても思い出せない

●認知症に早く気付くために
認知症は早期の発見と治療がとても大切です。完治が難しい病気とされていますが、早期に発見して適切な対応をすれば、その人らしい充実した暮らしを続けられる可能性が上がります。また、認知症による変化は本人よりも周囲の人が気付くことが多いので、身近にいる家族などが普段の言動を気に掛けるようにしましょう。

●認知症が疑われるサイン
◇チェックが入った項目が多いほど認知症の可能性が高いと言えます
・直前にしたことや話したことを忘れてしまう
・同じことを何度も言ったり聞いたりする
・置き忘れやしまい忘れが増えて、いつも探し物をしている
・知っているはずの人や物の名前が出てこなくなった
・つじつまの合わない作り話をする
・以前に比べて、ささいなことで怒るようになった
・着るものなど身だしなみに気を使わなくなった
・今まで好きだった趣味などへ興味や関心がなくなった
・外出したり人と会ったりすることが面倒になって避けるようになった
・今までできていた家事、計算、運転などのミスが多くなった
・日付や時間を間違えたり、慣れた道で迷ったりするようになった
・財布が見当たらないときなど、盗まれたと人を疑うようになった

■身近な人が「認知症かもしれない」と思ったら…専門機関に相談しましょう

■認知症の方とコミュニケーションをとる際に気を付ける「5つのポイント」
1.「プライドを失っていません」
認知症であっても、これまでの人生で培った経験、自尊心や羞恥心は失われていません。認知症の方を尊重する姿勢が大切です

2.「過去と現在が混同しています」
過去に起こった出来事を順序立てて思い出せないことがあります。過去と現在が区別できずに混乱していることを理解しましょう

3.「自信をなくして精神的に不安定な状態です」
これまで当たり前にできていたことができなかったり、失敗したりすることにより、自信をなくしていき、精神的に不安定な状態になっています

4.「介護者の気持ちが伝わります」
介護者が認知症を理解して接していると、認知症の方も安心して落ち着くことができます。介護者がいら立っていると敏感に反応してしまいます

5.「身近な人に感情がストレートに出ます」
心を許している人につらく当たる傾向があります。毎日介護をする中で不快感を覚えてしまうことも時には仕方がありません。深呼吸をして、肩の力を抜いてみましょう

■認知症の方の権利を守る「成年後見制度」
認知症が進行していくと、預貯金の管理や福祉サービスの利用手続きなどを自分で行うことが困難になります。他にも悪質商法などの被害に遭う恐れもあります。このような判断能力の不十分な方々を法律的に保護し、支援するのが「成年後見制度」です。
ご本人が「認知症になった場合の備え」として事前に手続きする仕組みもあります。症状が進行してからではなく、認知症になったときに起こりうるリスクを考え、早めにご相談いただくと安心ですね。
狭山市社会福祉協議会社会福祉士・田渕さん

問合せ:さやま成年後見センターへ
【電話】2956-7665

■オレンジガーデニングプロジェクト
オレンジ色は認知症啓発のシンボルカラー。このプロジェクトは「認知症になっても暮らしやすいまちをみんなで創っていこう!」という思いを共有し、楽しみながら花を育てて、全国各地でオレンジ色の花を咲かせる活動です。

問合せ:介護保険課へ
【電話】2941-4892

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