■成年式発祥の地で祝う20歳
20歳を迎える皆さん、おめでとうございます。本紙6、7ページでは今年で78回目を迎える蕨の成年式の由来や概要、実行委員会などについて紹介します。
○20歳の門出を発祥の地で
第78回蕨市成年式が今月8日に市民会館を会場に開催されます。今年は、655人(昨年12月19日現在)の皆さんが成年式発祥の地・蕨で20歳の門出を迎えます。
成年式の起こりは、終戦の翌年、昭和21年に遡ります。当時は日本中が敗戦による虚脱状態に包まれていました。そこで、未来を担う青年たちをまちをあげて激励しようと蕨町青年団が「青年祭」を企画。その催しの一つとして行われたのが20歳を対象とした「成年式」です。町長の祝辞や代表者による宣誓のほか、式典後にはさまざまな催しが実施され、青年たちの心に再び希望の灯がともりました。この動きが全国に広がると、その意義が評価され、昭和23年に国民の祝日として「成人の日」が制定。全国各地で新成人の門出を祝うようになりました。蕨市では先人たちの思いを受け継ぎ、現在も「成年式」の名称を使用して、20歳の皆さんをお祝いしています。
○自らの手で最高の式典に
そんな歴史ある式典の企画運営を担うのは、市内3中学校の卒業生で構成された実行委員の皆さんです。一生の思い出に残る式典にしようと、昨年10月から準備を進めてきました。式典では、実行委員による「青年の主張」や「20歳の誓い」の発表、蕨男声合唱団と蕨少年少女合唱団との「蕨市歌」の斉唱が行われるほか、蕨フィルハーモニックウインズの皆さんが演奏でお祝いします。また、式典の最後には中学校時代の恩師から激励の言葉をいただく予定です。
式典終了後は、市民会館と中央公民館で「20歳のつどい」が行われ、蕨市青少年団体連絡協議会による福引コーナーや、蕨地区更生保護女性会のお茶会、北四はやし会のおはやしなどで皆さんの門出を祝福します。ぜひ、同級生や恩師とご参加いただき、思い出話に花を咲かせながら、ゆっくりとお楽しみください。
一生に一度しかないこの行事は、人生の大きな節目となるでしょう。参加者全員で最高の式典を作り上げ、勇気と希望を胸に未来への一歩を踏み出してください。
■実行委員長にインタビュー
[Q]成年式への抱負
私たちはコロナ禍でたくさんの制限がある学生生活を送ってきた世代なので、成年式が開催できること自体がとてもうれしいです。成年式発祥の地で20歳を迎える自覚を持ちつつも、久しぶりの仲間たちと思い切り笑いあえる式典にしたいです。
[Q]将来の夢
大学の学園祭の運営スタッフとして、学校周辺の商店街や町会のかたがたと接するうちに、まちづくりに関する仕事がしたいと思うようになりました。どのように関わっていくかは、学生生活の中で少しずつ模索していきたいと思います。
■蕨市は引き続き20歳を対象に成年式を開催します
民法改正により成年年齢が18歳となりましたが、蕨市では引き続き「20歳」を対象として成年式を実施します。なお、18歳を迎えた新成人の皆さんに対しては、18歳になる誕生月に市長からのお祝いメッセージを郵送でお送りしています。
○案内状のない人は連絡を
「成年式のご案内」が届いていない人や、蕨市出身で市外在住の出席希望の人は、市役所3階生涯学習スポーツ課へご連絡ください。
問合せ:生涯学習スポーツ課
【電話】433・7729
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