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〜つなぐ〜 中津市長 奥塚正典

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大分県中津市

■季節外れの
今春、菜園に植えた4本のミニトマト、夏の真最中には、それなりの収穫があるも、虫に食べられ苦戦しました。トマトは、虫にとっては御馳走なのでしょう。赤くなると実には吸い跡が残り、黒い点になるのです。葉や茎にカメムシ風の虫が群れて付き、どうしようもない有様、手入れもできず放置状態でした。2本は枯れ、残った2本は葉ばかりが成長し、夏の間、実はあまりつきませんでした。
隣の区画のニガウリ、緑のカーテン役も期待しました。最初は成長が遅く心配しました。炎天下が大好きなのか、やがてはびこり始め、ついには実が隠れて見つからないほどに繁りました。緑の葉茎と黄色の花のコントラストは鮮やかで、目に涼しく映ります。毎朝、ミツバチのブンブンという羽音を聞きながら収穫、濃い緑のニガウリは、凹凸のある表皮とともにそれなりに可愛いく、健康ジュースの材料になります。うまく姿を隠したニガウリは、緑から黄色に変身、中に真っ赤なザクロ状の種が残り、羨ましいくらい色彩豊かな一生を全うし、来年は自然生えするのです。
今年は時間に追われ、11月になっても冬野菜の植え付けができません。ところが、意外な発見、普段ならとっくに取り払っていたはずの、あの役立たずトマトの2本は生い茂り、虫害もなく多くの実をつけ、何ともおいしいのです。例年になく暑い気候のせいか、それとも粘り強い晩成型のトマトの実力なのか、嬉しい誤算でした。
一方、ニガウリもしぶとく地面を這って生き伸び数本の収穫があるも、苦みを厭わないのか、無謀にも食したのか、虫の齧(かじ)り跡がありました。ニガウリファンの虫がいるのですね。
思いどおりにいかなかった秋の植え付け、代わりに放りっぱなしの夏野菜が季節外れの意外な活躍、人生にもこんなことがあるのかも。

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