このコーナーでは、学芸員が一押しの文化財や絵画資料などを紹介します。
■イイダコ壺
古墳時代の常設展示で展示されているイイダコ壺は諸田遺跡で発見されたものです。日本ではタコ壺漁の起源が弥生時代と推測されています。1基の竪穴住居からまとまった状態で25個発見されました。イイダコ壺の胴部には1か所に穴が穿孔(せんこう)されていて、縄状のものを通して漁を行ったと考えられます。25個の壺が1本の縄にすべてつながれて漁に使用されたのでしょうか。諸田遺跡ではこれ以外に55個のイイダコ壺がまとまった状態で発見されています。イイダコ壺を作る工房なのか?漁に使用する仕掛けの単位なのか?今後の発見で明らかになってくれることに期待します。
問合せ:中津市歴史博物館
【電話】23-8615
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