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≪特集2≫令和6年度 九重町の当初予算-持続可能な財政基盤の確立に向けて-

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大分県九重町

◆一般会計 88億2,000万円(令和5年度対比 2億4,500万円増[2.9%])
これまで、新型コロナウイルス感染症対応や災害復旧を最優先として施策を進めてきました。感染症対応においては、徐々にではありますが、元の生活を取り戻しつつあり、また、令和2年7月豪雨災害からの復旧・復興についても見通しが立ちつつある中で、令和6年度は、第5次総合計画に掲げるまちの将来像実現のため、「守り」から「攻め」へ大きく舵を切っていく飛躍の年とすべく、対前年度比2億4,500万円増(2.9%)の予算となりました。
本年度は、旧野上中学校の跡地利用のための解体関連事業、定住促進を目的として宅地造成事業や、各種デジタル化の推進事業など、「九重町第5次総合計画」を基本とした予算を計上しています。
今後も、各種事業の進捗状況を踏まえた評価・検証・見える化を段階的に実施しながら、財政の弾力性を維持しつつ、持続可能な財政基盤の確立を目指します。

◆特別会計 32億1,758万円(令和5年度対比 1億9,846万円減[▲5.8%])
特別会計は、特定の収入をもって特定の事業を行うため、一般会計と区別して事業を行うもので、独立採算が原則です。水道特別会計が公営企業会計への移行に伴い皆減となり、4会計総額で32億1,758万円となりました。そのうち、最も多いのは、介護健康保険事業の14.98億円(46.5%)となっています。

◆公営企業会計 簡易水道事業会計(新設)
令和6年4月1日から地方公営企業法の一部を適用するため、企業会計方式により行うこととなります。主な変更点は、会計方式が現金主義から発生主義へ、記帳方式が単式簿記から複式簿記へと変更となります。

◆町民1人あたりに使われているお金 合計104万835円
▽議会費 10,309円
町議会の運営のための経費

▽総務費 19万9,938円
役場の全般的な事務の経費、ケーブルテレビの経費

▽民生費 20万2,977円
高齢者や障がい者福祉、子育て支援等のための経費

▽衛生費 9万2,070円
保健衛生や疾病予防、ゴミ・し尿処理のための経費

▽農林水産業費 7万2,514円
農業、林業、畜産業の振興のための経費

▽商工費 4万9,145円
商工や観光の振興、大吊橋運営のための経費

▽土木費 9万5,068円
道路の改良・維持管理や町営住宅改修のための経費

▽消防費 3万6,776円
消防団活動や広域消防の負担金などの経費

▽教育費 13万3,195円
学校教育や社会教育、スポーツや文化活動のための経費

▽災害復旧費 4万4,750円
災害復旧のための経費

▽公債費 7万7,080円
町の借金を返済するための経費

▽諸支出金・その他 2万7,013円
預金への積立や予備費など

九重町人口(R6年2月末時点)8,474人で計算

◆九重町のお財布
財政構造をわかりやすくするため、町の財政状況を家庭の家計簿に置き換えてみます。九重太郎さん家の1年間の総収入を実家からの援助や銀行からの借金などを含めて、546万円*として、その内容をみていきましょう。
(*令和4年度国民生活基礎調査より、1世帯あたりの平均所得)

恒常的な収入は、年間156万円、総収入の28.6%です。九重町のような小規模市町村の収入構造は、おおむねこのような形が多くみられます。九重太郎さん家は、今年、車の購入を予定しているため、その財源を預金の取壊しと借金で賄います。実家からの援助金は、医療費や家の増改築など使い道が定められています。

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