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第8回国際交流員のお話JWD

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大分県竹田市

■ドイツの電車(1/2)
7月にドイツに帰国しました。久しぶりに帰国すると、友達と会ったり、旅行したりしたくなります。その際の移動手段にはさまざまな手段がありますが、今回は鉄道を使用しました。今回と次回のコラムは昨年から実証されている、お得で特別な乗車券について書きたいと思います。
ドイツ鉄道(Deutsche Bahn)については、多くの問題があります。しかし、鉄道がこれからのドイツのモビリティ分野において決定的な役割を果たしていることは間違いありません。1994年以降、旅客輸送は2022年までに50パーセント増加しました。ドイツ政府が現在進めている温暖化防止対策として、鉄道による旅客輸送の拡大を目指しています。
そして、ロシアのウクライナ全面侵攻で、ドイツでも光熱費が急上昇しました。国民の救済と、より多くの人々に鉄道を利用してもらう試みとして、2022年6月、7月、8月の3か月間9ユーロの乗車券が導入され、国民は1か月9ユーロを支払うと、その1か月間、ドイツ全国の鉄道を利用することができました(特急列車を除く)。
この乗車券は大成功を収め、5、200万枚購入されました。2019年と比較すると、公共交通機関の利用は56パーセント増加しました。ほとんどの人が主な利用目的として余暇に利用したといわれています。もちろん経済的に厳しい方も多く利用しました。日常生活の負担を軽減するだけでなく、この切符は多くの人々に、気軽に旅行や遠出ができるような機会を提供しました。多くの人々にとって、このような自由な移動は、他の方法では実現することが難しかったです。
この試みによって、「9ユーロチケット」は温暖化防止対策だけではなく、不利な立場である人々にも癒しと休息の時間を与えることができました。
次回は後継の切符とドイツの鉄道の将来について、11月に報告したいと思います。

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