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自治体の皆さまへ

【特集】未来へつなぐ 公共交通(1)

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大分県豊後大野市

皆さんは、日ごろ公共交通を利用していますか。
市内の公共交通は、年々利用者が減少し維持が難しくなっています。
私たちの大切な公共交通を守り未来へつないでいくためにどのようにすればよいのか、今回実施した社会実験とともに公共交通の今をご紹介します。

◆減少し続ける利用者
市内各所を結ぶ公共交通網として、鉄道、路線バスの他に、豊後大野市ではコミュニティバスとあいのりタクシーの運行を行っています。市民の移動手段の確保を目的に平成24年1月から市内全域で運行を行っていますが利用者は下の図のように年々減少しています。
また、市内を走る鉄道や路線バスも同様に利用者は年々減少しています。
新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響で、これまで公共交通を利用していた方が、外出を控えるようになった影響もあり、交通事業者の経営環境は厳しさを増しています。
市では、高齢化の状況や社会情勢を踏まえ、これからの地域公共交通をどう確保・維持していくかさまざまな検討を進めています。

コミュニティバスは、平成26年度の35,983人をピークに、令和3年度の利用者は19,679人と、ピーク時の54.7%まで落ち込んでいます。あいのりタクシー(三重町中心部域、清川町中心部域)も令和3年度の年間利用者は2,981人とピーク時の60.8%まで落ち込んでいる状況です。

◆公共交通を利用していますか?
令和3年11月に、市内に居住する65歳以上の方を対象に行ったアンケート調査結果では、8割以上の回答者が、各公共交通機関を「ほとんど利用しない」と回答しています。公共交通を利用しない回答者の多くが「自家用車を運転して移動できる」「送迎してもらっている」と回答していることから、自家用車を用いた移動が主であることが分かります。
一方で、見直しを行う場合、最も行ってほしくないこととして「運行ルートの短縮やバス停の廃止」が挙げられており、現行のサービス水準は維持してほしいという声が多い傾向となっています。

◆将来は利用するかもしれないが、今は困っていない
公共交通の利用客数は減少傾向が続いています。高齢化も進展していますが、多くの高齢者が自家用車で移動しているため、公共交通が日常利用に定着していない状況も一因です。定着していない背景には、目的地まで公共交通が整備されていないことや、バス路線の本数が少ない、バス等への乗り方が分からないといった住民の移動ニーズと公共交通網の不一致が見られます。アンケート結果からは、将来的には利用する意向はあるものの、現状は移動に困っていない方が多い状況です。

◆収益の減少と運行コストの拡大
利用者の減少により収益は減少していますが、人件費や燃料の高騰により運行経費は上昇しています。そのため、コミュニティバスの一人当たりの運行コストも年々増加しており、経営内容の改善も課題の一つです。

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