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令和4年度 市指定文化財

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大阪府八尾市

■八尾南遺跡出土 儀仗形(ぎじょうがた)木製品
八尾南遺跡は市域南端に位置し、弥生時代から古墳時代を中心とした集落遺跡です。儀仗形木製品は、八尾南遺跡調査会が昭和53~54年に行った八尾南駅新設に伴う発掘調査で検出した井戸から出土しました。
儀仗形木製品は、有力者が行った儀式や祭祀の場で使われた杖です。全長43cmありますが、本来は1m前後の長さがあったとみられます。杖の先端は壺形で、丁寧に磨いて仕上げられています。壺形の平坦面に二又に分かれる立ち飾りがついた痕跡があります。
ともに見つかった小型丸底壺から古墳時代前期のものとわかりました。類例の少ない、頭部が壺形をしたものとしては最古例で、古墳時代前期の儀礼を知ることができる重要な考古資料です。

■高安千塚(せんづか)古墳群 郡川南支群郡川16号墳出土品
高安千塚古墳群は、6世紀代を中心とした古墳群です。郡川16号墳は、古墳群南端の郡川南支群にあり、最古形式である穹窿(きゅうりゅう)(ドーム)状天井の右片袖式の横穴式石室を有する直径約15mの円墳です。
昭和41年の大阪府の調査で石室内から須恵器や土師器(はじき)、ミニチュア炊飯具(竈(かまど)・鍋)、韓式土器が計42点、耳環1点、鉄釘5点、鎹(かすがい)1点、石製玉2点が出土しました。須恵器から、6世紀初頭の埋葬以降、7世紀まで長期にわたり埋葬が行われたことがわかります。
穹窿状天井の石室形態や釘付きの木棺、ミニチュア炊飯具、韓式土器の副葬品から、朝鮮半島との密接な交流を示す、古墳群開始期の古墳からの出土品で、高安千塚古墳群の性格を考える上で重要です。

▽市指定記念 特別展示
4月28日(金)〜6月26日(月)、歴史民俗資料館で期間限定で展示します(観覧料必要)。

問合せ:観光・文化財課
【電話】924-8555【FAX】924-3995

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