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健康相談QandA

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大阪府池田市

Q:心不全について教えてください。

A:心不全は最近は進行性の疾患と考えられており、ここ数年で新規治療薬が次々と使用可能となり、治療方法も目覚ましく進歩しています。
心不全は心臓の機能不全により全身の諸臓器に血液や酸素を十分に届けることができなくなり、さまざまな症状を来す状態です。心臓の収縮能力が低下する場合と、収縮能力は正常であるが心臓の筋肉が固くなっている場合がありますが、症状は共通で少し動くと息切れがする(息苦しい)、体が浮腫む(短期間で大きな体重増加)、疲れやすさなどが典型的初期症状ですが、他にもさまざまな症状があります。
重症度は無症状から息苦しくて寝ることもできない重症まで段階があり、数カ月~数年単位で悪化と改善を繰り返しながら次第に重症度が増していき、最終的には生命に関わる状態となります。原因としては高血圧症、心筋梗塞などの虚血性心疾患、弁膜症、心臓の筋肉の病気、不整脈などさまざまで、喫煙や肥満、アルコールの過剰摂取が増悪因子として挙げられます。
このように年月をかけて次第に悪化していく病気ですので、早期発見が重要で、無症状のうちから管理・治療を開始することが重要です。治療の基本は生活習慣の改善(塩分制限や適度な運動など)ですが、高血圧症や糖尿病の治療も心不全治療の始まりです。心不全症状が出始めるとまず余分な水分を排出させたり、心臓を休めるあるいは保護する薬を段階的に組み合わせて服用します。薬以外の治療は原因によりカテーテル治療や手術などさまざまな方法があります。
高齢化とともに心不全の方が急速に増加する心不全パンデミックが懸念されています。
無症状の方も日々の血圧や体重などの自己管理が大切で、特に塩分摂取を1日6グラム以内に制限することが推奨されています。既に治療中の方は内服を欠かさないようにしてください。

問合せ:池田市医師会
【HP】http://www.ikeda-osaka-med.jp/

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