~「性の多様性」について理解を深める~
■性はグラデーション
皆さんは「性」と聞くと、「体の性」をイメージするのではないでしょうか。性別は男と女の2通りしかないと考えられがちですが、実際は100人いたら100通りのあり方があるといわれています。
性は4つの要素の組み合わせからできているという考えがあります。その組み合わせは多種多様で、グラデーションのようであると表現されます。
誰もが自分らしく暮らせるために、今号では性の多様性について考えていきます。
◆性を構成する4つの要素
1)からだの性(生物学的性)…外性器、内性器、染色体など
2)こころの性(性自認)…自分の性別に対する認識・確信
3)好きになる性(性的指向)…どの性別を恋愛や性愛の対象とするか
4)表現する性(性表現)…服装、話し方、振る舞いなど
◆性的少数者の分類
◇L…レズビアン(Lesbian)
同性を好きになる女性
◇G…ゲイ(Gay)
同性を好きになる男性
◇B…バイセクシュアル(Bisexual)
同性も異性も好きになる人
◇T…トランスジェンダー(Transgender)
自認する性別と出生時に割り当てられた性別が一致しない人
◇Q…クエスチョニング(Questioning)、クィア(Queer)
性的指向・性自認が定まらない人、性的少数者の人全て
◇+…プラス(Plus)
ほかにもあるさまざまな性
■LGBTQ+を知っていますか?
LGBTという言葉は知っていても、LGBTQ+という表現になると、Q(キュー)や+(プラス)とはなんだろう、と思う方も多いのではないでしょうか。(意味は上記参照)
性の捉え方・表現の多様性は急速に進んでいる一方、周りにカミングアウトできていない人も多数います。LGBTQ+当事者は日本の人口の約8.9%という調査結果もあります。身近にいないのではなく、外見だけでは分からないため、気づいていないだけなのです。皆さんの知り合いにも当事者がいることを理解し、それぞれの個性を尊重することが大切です。
▽LGBTQ+の割合
電通ダイバーシティ・ラボLGBTQ+調査2020
■CHECK! 注意が必要な言動や行動
▽差別的な用語に気をつける
×:普通の人、ホモ、オカマ、オネエ、ニューハーフなど
〇:レズビアン、ゲイ、トランスジェンダーなど
▽カミングアウトとは
自身の性自認、性的指向について他の人に打ち明けることです。カミングアウトを受けた場合はあなたを信頼して話してくれている可能性が高いです。肯定的に受け止め、本人の了承なしに他人に伝えないようにしましょう。
▽アウティングとは
他人の性自認や性的指向を本人の許可なく他の人に話すことです。当事者の意図しないところで個人のセクシャリティーを知られた場合、当事者は傷つき、精神的に追い込まれる可能性もあるので、注意しましょう。
■ALLY(アライ)とは?
ALLYとは英語で「味方」を表す言葉で、LGBTQ+を理解し支援する人のことです。ALLYになることは難しいことではなく、寄り添う気持ちがあれば、誰にでもなることができます。そして、身近にALLYの人がいるだけで、LGBTQ+当事者の生きやすさ、過ごしやすさは向上します。
6色のレインボーフラッグやグッズを身に着けることで、LGBTQ+を理解・支援していることを表現できます。
■池田市パートナーシップ・ファミリーシップ宣誓制度
本市では、市民一人ひとりが互いに人権を尊重し、多様性を認め合い、性的マイノリティーにある人々をはじめ、誰もが自分らしく生きることができる社会の実現をめざすことを目的として、同制度を実施しています。
本制度は、市として自分らしく多様な生き方を応援するものです。この制度の導入により、性的マイノリティーに関する社会的理解が進み、多様性が尊重される取り組みが広がっていくことを期待しています。
制度の対象要件など詳細は市ホームページをご覧ください。
▽同制度手続きの流れ
[step1]
人権・文化国際課へ電話(【電話】754・6231)またはメール(【メール】j-bunka@city.ikeda.osaka.jp)で事前予約
[step2]
人権・文化国際課またはダイバーシティセンターへ必要書類の届出とパートナーシップ宣誓を実施
[step3]
届出と宣誓がされたことを証明する、宣誓証明カードを交付
■府内連携協定による継続申告について
本市では、同様の制度を実施している府内各市と連携し、制度を利用している方の住所異動に伴う手続きの負担軽減を図っています。
問合せ:ダイバーシティセンター
【電話】768-8034
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