▽意識の高さに驚きました
私が七ヶ浜町にかかわるきっかけは、平成21年からでした。第1期地域福祉計画の目玉として、地域福祉はみんなで一緒に作るという考えのもとに、地域福祉推進会議ができた経緯があります。
構成メンバーは、区長、民生委員・児童委員、社会福祉士や社会福祉協議会などの組織も加わり、みんなで考えていこうと始まりました。
初めて七ヶ浜の人たちにお会いし、私が見守りの話をした時には、「うちではもうやってっから」と言われ、意欲的でその意識の高さに驚きました。七ヶ浜の皆さんはパワフルですねぇ。
一番印象に残っているエピソードがあります。見守り活動の勉強会で本人の同意書が必要となった時に、誰が同意書を受け取りに行くのかとなったんです。
普通だったら役場が同意書を受け取りに行くものですが、区長さんが「俺たちが受け取りに行くしかねえべ」と言うんです。
それはなぜか、「役場よりも俺たちの方が地区のことを知ってからだ」と言うんです。「まずは家に行ってみっぺ」となる。その時に私は、なんてこの町の人たちは自立しているんだろうと感激したことを覚えています。
今、私は、いろいろなところで地域福祉推進会議の立ち上げのお手伝いをしているのですが、他の市町村では5年に1回の計画策定の時に1、2回だけ集まる程度です。
七ヶ浜町では、しょっちゅういろいろな人たちがどっと集まって来て、意見をたくさん言う。地域福祉の視点で考えたら意識の高い方たちだと思います。他にこんな町はないと思う。すばらしいです。
▽きっといいものが生まれていく
地域福祉を推進する上で一番大切なのは地域のコミュニティづくりです。コミュニティの定義はいろいろありますが、「コミュニティとは、目的、価値、関心を共有して、帰属意識を持ち、主体的にかかわることで相互に何かが生み出される集まり」とされています。
そのコミュニティの要素を住民と共有してくことが、地域福祉計画を具現化していくために必要なことです。
この計画をいかに町の人たちに知ってもらうか。「俺もここに住んでっから、何かやんねっけねえな」となるように、これから皆さんと一緒に考えていきたいですね。きっといいものが生まれていくのではないかと思います。
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