▽一人ひとりが、健康を意識する
狩野:2年に1回、推進員を改選する七ヶ浜町のやり方は、健康づくりに多くの人が参加でき、すごくいいと思います。推進員をやめてからも地区の活動のお手伝いをしてもらうことはあるんですか。
赤間:吉田浜ではあります。ただ、地区ごとに違うと思います。
伊藤:代ヶ崎浜でも声がけはしています。推進員の任期が終わりだから、もう終わりというのではなく、次につないでくれるとやりやすいのかな。仕事をしている人に推進員を依頼する時は、無理のないように来てねと話します。
赤間:一時期、コロナの時に学校でも前を向いて黙食するというのがありました。
食事となると食べるものだけで楽しくすると思われがちだけど、音楽があってもいいし、器もそうだし、今は味が変わる箸も出たじゃない。食べる環境を工夫するだけでも食事が楽しくなりますね。
狩野:県内の健康づくり推進員は、どこの市町村でも高齢化に伴って活動が減り、町の健診などのお手伝いというところもあります。
そうした中で七ヶ浜町は、若い世代からいろいろな年代の人たち、男性も参加し、しかも地区活動までされているというのはとても素晴らしいことです。
他の市町村での推進員の活動はボランティアですが、七ヶ浜町のように町から補助金が出て、しっかり人数が保たれているところは珍しいです。
町に推進員が85名、任期2年、10年続いたら、のべ400名くらいになります。
そういう人が地域にたくさんいて、減塩の活動など幅広く取り組まれているのは皆さんの力だと思います。すごいと思います。
伊藤:今はボランティアに対する考え方や意識が変わってきたと思います。
健康づくり推進員という役割は自分のためになることだから、間違いなくやっていて損はないし、楽しもうと思えば楽しめるんですが、義務感のようなものをなくすことができたらと思います。
赤間:これからも栄養士や専門家の皆さんから、どんどん情報や提案をいただけるといいですね。
よく健康づくり推進員の活動は、草の根運動だと言われます。私たちの取り組みの結果は、10年20年では出ないと思うんですが、取り組み方も変わってきました。推進員だからじゃなくて、一人の人として、健康を意識するって大事なことです。
伊藤:町民の皆さんにいくつになっても健康でいてほしい。私たち、健康づくり推進員みんなの願いですね。
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