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ひとくち市史~みつけよう、なとりの歴史~

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宮城県名取市

■第4回 名取の熊野
和歌山県には「熊野三山」とも呼ばれる、熊野本宮大社(くまのほんぐうたいしゃ)、熊野速玉大社(くまのはやたまたいしゃ)、熊野那智大社(くまのなちたいしゃ)という3つの神社があります。平成16年には熊野三山を含む和歌山県・奈良県・三重県の霊場と、それらを結ぶ参詣道が「紀伊山地の霊場と参詣道」としてユネスコの世界遺産(文化遺産)に登録されたため、世界的にも有名な場所となっています。
この熊野三山から祭神を分霊して、勧請した熊野神社は日本全国に多くあり、その数は3,000社を超えるとも言われています。そして、市内にも「熊野権現」とも呼ばれる熊野三社の神を勧請し、祀っている神社が高舘にあり、「名取熊野三社」あるいは「名取熊野三山」として知られています。熊野神社には中世の古文書が複数残り、当時から篤く信仰され、吉良氏や伊達氏という地域を治めていた人物に保護されてきたことがわかります。名取熊野三社は、他にも「一切経(いっさいきょう)」や「懸仏(かけぼとけ)」など多くの文化財を伝えてきました。三社に関わる歴史を記録し後世に残すため、今回の市史編さんでは「名取熊野」に特化した巻を刊行する計画です。どうぞご期待ください。

伊達政宗が、当時「熊野堂」(熊野神社)を管理していた新宮寺に宛てて、熊野神社の「棟役」と「段銭」(建物と土地に掛かる税)を先例のとおり免除することを記し、天正16年(1588)に発行した書状。熊野神社には稙宗から政宗まで4代の免除の書状が所蔵されています。

問合せ:市史編さん室
【電話】290-2090【メール】shishi@city.natori.miyagi.jp

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