■縄文土器の底に付いた白い物質(梅北町・小迫遺跡)
都城志布志道路の建設に伴い、県埋蔵文化財センターが平成30年度に行った梅北町・小迫遺跡の発掘調査で、底が白くなった縄文土器の破片が多く見つかりました。この底を白くした謎の物質は、X線分析の結果、「ハロイサイト」と呼ばれる火山灰由来の粘土鉱物であることが分かりました。
さらに、土器の底には、土器が製作台に貼り付かないようにするための布製品の痕も残っていて、ハロイサイトはこの布を土器から剥がしやすくする粘土であったとも考えられます。縄文人が、土器を製作する際に工夫した跡かもしれません。
今回紹介した土器の底部片など、小迫遺跡の出土品は、県総合博物館隣の県埋蔵文化財センター神宮分館で展示されています。
問い合わせ:文化財課
【電話】23‒9547
<この記事についてアンケートにご協力ください。>