文字サイズ
自治体の皆さまへ

続・ひみ未来遺産「第22回 氷見の獅子舞を台湾で紹介」

33/46

富山県氷見市

◆〜高雄市立歴史博物館「海を渡る獅子舞」展〜
氷見市立博物館は、令和2年2月に台湾の高雄市立歴史博物館と友好協定を結びました。この協定は、明治末期、高雄港の築港に尽力した氷見出身の浅野総一郎との縁により、氷見市と高雄市との交流が進む中で、文化分野での交流発展を目指して締結されたものです。コロナ禍を経て、令和5年2月に初めて高雄市の博物館を訪問し、文化交流の第一歩として展覧会の企画を話し合いました。
そして、同年11月16日から今年3月10日まで「海を渡る獅子舞」展を高雄市立歴史博物館で開催することになりました。氷見市と高雄市の共通点の一つは、獅子舞が盛んであることです。もちろん氷見獅子と高雄獅子とでは雰囲気が異なりますが、古代中国から海を越えて伝わり、それぞれの文化の中で形を変えて受け継がれてきたものといえます。
この展覧会は、氷見の獅子舞と台湾の獅子舞を紹介する企画で、氷見市が博物館などで所蔵する獅子舞道具を出品しています。氷見獅子を紹介するコーナーでは、カラフルなイラストパネルや映像で獅子舞が村を巡る様子などを紹介し、氷見の獅子舞博物館が所蔵する「阿尾島田A1号墳出土品」と「朝日長山古墳出土品」が令和6年1月12日、富山県指定有形文化財(考古資料)に指定されました。
氷見市に所在する富山県指定文化財としては、平成5年8月指定の「道神社拝殿附棟札2枚」(建造物)以来約30年ぶりで、考古資料としては初めてです。
「阿尾島田A1号墳出土品」には、古墳時代前期の畿内、北部九州、丹後との交流でもたらされた武器・農工具・玉類など115点が、「朝日長山古墳出土品」には、古墳時代後期の朝鮮半島南部の系譜に連なる装飾品や馬具、県内では2か所でしか出土していない埴輪など68点があります。
また、同じく市内の古墳からの出を体感できるようになっています。
展覧会初日の開会式に参加し、氷見の獅子舞について解説しました。会場では、段ボールでできた獅子頭を手に取る子どもや、アメリカから訪れた観光客の姿も見られました。
この展覧会は、氷見の獅子舞を多くの人々に知ってもらう良い機会になるでしょう。そして今度は、氷見で台湾の獅子舞を紹介することができればと考えています。
(博物館主任学芸員 大野 究)

問合せ:博物館
【電話】74-8231

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

市区町村の広報紙をネットやスマホで マイ広報紙

MENU