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【特集】知ろう認知症~誰でも認知症になる時代~(2)

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富山県砺波市

■認知症になってもみんなが笑顔で過ごせる街に
認知症は、がんや高血圧と同じように、早期発見し早期に受診することが大事だといわれています。
MCI(軽度認知症害)が疑われたら、まず主治医に相談してみましょう。「認知症と診断」=「人生の終わり」ではありません。
認知症とともに生きるために認知症を知り、サポート体制を知り、誰もが笑顔で過ごせる街にしましょう。

◆MCIとは
MCI(Mild Cognitive Impairment:軽度認知障害)とは、日常生活に支障がないため、認知症とは診断されないが記憶障害や軽度の認知障害があり、正常とも言えない状態です。放っておくと認知症に進行しますが、適切な予防をすることで健常な状態に戻る可能性があります。
言い換えれば、健常な状態と認知症の中間の状態であり、認知症だけでなく、健常な状態にも移行しうる状態であるともいえます。
MCIは、年に10%くらいずつ、結果として5年間で50%以上が、アルツハイマー病を中心とする認知症に変わっていくことがわかっています。
このMCIの段階で脳の活性化を図ることや運動習慣を継続すること、食習慣の見直しを図ることが、とても効果的だということもわかっています。
具体的には、次のような方法です。
・楽しみながら脳を使う
・運動して脳を活性化させる
・バランスのよい食事をとる
・お酒は適量にする
・体重測定の習慣をつける

◆認知症の共生と予防
国は、認知症の「共生」と「予防」を両輪として、認知症施策を推進しています。

▽認知症の「共生」とは?
認知症の共生とは「認知症の人が尊厳と希望を持って認知症と共に生きる」「認知症があってもなくても同じ社会で生きる」という意味とされています。

▽認知症の「予防」とは?
認知症の予防とは「認知症にならない」という意味ではなく、「認知症になるのを遅らせる」「認知症になっても進行を緩やかにする」といった意味とされています。
世界保健機構(WHO)のガイドラインでは、運動、禁煙、バランスのとれた栄養が推奨されています。
生活上の困難が生じた場合でも、周囲や地域の理解と協力のもと、住み慣れた地域の中で尊厳が守られ、自分らしく暮らし続けていく社会を目指しています。

◆早期発見・早期受診
認知症は長い時間をかけて進行していきます。早期に相談・受診することで進行を遅らせることができます。認知症かもと思ったら、早めにかかりつけ医に相談しましょう。

▽早期対応のメリット
(1)手術や治療で良くなる場合がある
正常水頭症や脳腫瘍、慢性硬膜下血腫などの場合、手術や治療で良くなる場合があります。

(2)進行を緩やかにできる
アルツハイマー型認知症や脳血管性認知症は、適切な服薬で進行を遅らせる効果が期待できます。

(3)今後の生活の準備ができる
病気が理解できる時点で受診し、少しずつ理解を深めていくことで、生活上の障害を軽減でき、その後のトラブルを減らすことも可能です。症状が軽いうちに、ご家族で話し合うことで、今後の生活の備えができます。

◆認知症の相談窓口
かかりつけ医がいない場合や本人が受診に消極的な場合、対応方法がわからない場合等、毎月市内9か所で認知症相談日を設け、保健師や社会福祉士、認知症地域支援推進員、介護相談員が相談に応じています。相談日以外の日時でも、地域包括支援センターでは来所、お電話にてご相談に応じます。日程については広報となみ(今月号はP17)、ホームページをご覧ください。

◆高齢者の総合的な相談窓口
日常生活の中で、気になることがあれば、ご相談ください。

▽地域包括支援支援センター
・砺波市地域包括支援センター(市役所内)【電話】33‒1345
・総合病院地域包括支援センター(市立砺波総合病院内)【電話】32‒3317

▽在宅介護支援センター
・砺波市やなぜ苑在宅介護支援センター(柳瀬3番地)【電話】32‒3943
・砺波ふれあいの杜在宅介護支援センター(神島756‒1)【電話】33‒0827
・ケアポート庄川在宅介護支援センター(庄川町金屋字岩黒38‒1)【電話】82‒6861

■ほっとなみカフェ開催中
交流や相談のほか、認知症予防や維持・改善につながる活動として臨床美術、音楽療法をはじめとした各種講座を行っています。臨床美術士や音楽療法士等、各種専門講師が脳を活性化させるお手伝いをします。
詳しい日程や開催場所は、広報となみ(今月号はP17)、市ホームページをご覧ください。

◇ほっとなみカフェで臨床美術、音楽療法、笑いヨガ
描く、創る、歌う、奏でる、笑うことで、脳を活性化し、認知症の予防や、維持・改善につながる活動として、近年注目されています。
※臨床美術は、参加人数が限られる場合があります。希望の方は、当日会場でお知らせください。

問合せ:地域包括支援センター
【電話】33-1345

■私たちにできること〜共生を目指して〜
市では、今後ますます増えることが予測される認知症の人やその家族を支えるため、認知症施策を実施しています。

◇認知症高齢者等見守り模擬訓練
認知症の理解と地域の支え合い体制を推進し、意識を高めていくため認知症高齢者等見守り模擬訓練を各地区、各団体で実施しています。
認知症の方への声かけ訓練や行方不明者が発生した場合の情報伝達訓練、ほっとなみ見守りシールの読み取り訓練など、ご要望に合わせて、内容を決定し、訓練を実施します。

◇認知症サポーター養成講座(行政出前講座)
認知症サポーターとは認知症を正しく理解し、認知症の人やその家族をあたたかい目で見守り、さりげなく援助する応援者です。認知症サポーターが増えることで、認知症の人が安心して暮らせる街が作られていくことを目的としています。認知症の症状や対応の仕方、予防方法について講義を受講していただいた方には、「認知症サポーター」のオレンジバッジをお渡ししています。
砺波市では、7月末まで8467人の方が受講されました。これまで、市内各小中学校やボランティアグループ、自治会、老人会、企業、職域などを対象として開催しました。
認知症サポーター養成講座は、どなたでも受講できます。地域包括支援センターへお申込みください。

問合せ:地域包括支援センター
【電話】33-1345

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