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海のまち通信

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山口県上関町

■海のまち診療所
中山医師の健康情報コーナー

新型コロナウイルス感染症が5類感染症へ移行し約2ヶ月が経過しました。マスクを装着していない人も見かけるようになり以前の日常に戻りつつあると感じる今日この頃です。
さて、コロナ禍で増加した病気があるのは皆さんご存じでしょうか。その一つに帯状疱疹(たいじょうほうしん)があります。
帯状疱疹とは身体の中に潜んでいた水痘(すいとう)・帯状疱疹ウイルスによって起こります。水ぼうそうにかかったことのある人なら、誰でも帯状疱疹になる可能性があります。加齢やストレス、過労などが引き金となってウイルスに対する免疫力が低下すると潜んでいたウイルスが再び活動を始め、神経を伝わって皮膚に到達し、帯状疱疹として発症します。60歳代を中心に50歳~70歳代に多く見られる病気ですが、若い人に発症することも珍しくありません。症状の特徴としては身体の左右どちらか一方の神経に沿って帯状に赤い斑点があらわれ、その後水ぶくれができます。皮膚と神経の両方でウイルスが増殖して炎症が起こっているため皮膚症状だけでなく強い痛みが生じます。通常、皮膚症状が治ると痛みも消えますが、その後もピリピリするような痛みが持続することがあります。これを帯状疱疹後神経痛といいます。
帯状疱疹の治療は、抗ヘルペスウイルス薬を中心に行われます。抗ヘルペスウイルス薬はウイルスの増殖を抑えることにより、急性期の皮膚症状や痛みなどをやわらげ、治るまでの期間を短縮します。発病早期に服用を開始するほど、治療効果が期待できます。予防として50歳以上であればワクチン接種が可能です。接種は2ヶ月間隔で2回行い、1回あたりの費用は約2万円と高額ですが、70歳以上で発症予防効果は91%、神経痛予防効果は85%と言われています。当院でも行っていますので気軽にご相談ください。

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