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なるほど健康教室〔199〕

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山口県岩国市

●花粉症のアレルゲン免疫療法
今や国民病ともいわれる「花粉症」ですが、今年は日本各地でスギ花粉の飛散量が例年より多く、花粉症の症状に悩まされた人が多いのではないでしょうか。さらに今の時期はヒノキ花粉がまだ飛散しており、ヒノキ花粉症を持つ人にとっては、まだまだ憂鬱(ゆううつ)な日々が続いているかもしれません。
さて、花粉症の治療ですが、アレルゲン免疫療法と薬物療法(飲み薬、点鼻薬、点眼薬)があります。アレルゲン免疫療法には、皮下免疫療法と舌下免疫療法の2種類があります。薬物療法は根本的な治療ではなく、あくまでも症状緩和が目的の治療法ですが、アレルゲン免疫療法は体質改善を目指す根本的な治療の1つと言えます。アレルゲン免疫療法が効果を発揮すれば、長期にわたって症状を抑えることが可能です。アレルゲン(アレルギーの原因物質)を含むエキス(治療薬)を、皮下注射で投与するか、舌の下に内服して行うか、アレルゲン免疫療法の中でも2つの治療法があります。
ただし、アレルゲン免疫療法は花粉症の全てに効くわけではありません。スギ花粉症とダニアレルギーの2種類だけです。いずれの治療も薬を少量から開始し、その後増量します。まれですが開始初期に副作用が見られることがあるので、注意深く観察を行いつつ、担当医の受診指示を守ることが非常に重要です。
治療期間は3~5年間で、最低でも3年間は継続します。治療に長期間かかるのが難点かもしれませんが、正しく治療を行うとスギ花粉症の場合は初めてのスギ花粉飛散シーズンから、ダニアレルギー性鼻炎の場合は治療を始めて数カ月後から効果が得られます。小児でも行うことができます(3歳以上が目安)ので、興味ある人は医療機関を受診してください。
〔岩国市医師会〕

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