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自治体の皆さまへ

私たちと人権シリーズ

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山口県田布施町

『一人で悩まず相談を』

田布施町人権擁護委員 銭谷 忠義

私たちは、法や規則、契約など、様々なルールの中で暮らしています。ルールを守らないと争いごとが生じます。社会の中で起こる争いごとを憲法や法律に基づいて解決に導くのが裁判所です。
ところで、南町奉行大岡越前守忠相(おおおかえちぜんのかみただすけ)の名裁きは有名です。建具屋が金三両を拾って届けると、それを落とした畳屋は『これは落とした物だから自分の物ではない。お前の物だ』とケンカになる。そこで奉行所に訴えたところ、越前がそれに一両を加えて四両にし、落とした方と拾った方に二両ずつ分けるという「三方一両損」の話です。金を全額受け取って得をすることを良しとしなかった江戸っ子二人にとって、この裁きは納得のいくものだったといえます。これは、西鶴の中に出てくる借用話ですが、いつの世も庶民は、越前や遠山の金さんのようなヒーローを求め、江戸から明治に移っても旧藩臣や庶民の記憶に残り、講談を生み、映画やテレビの時代劇へ継承され、大きな要因となったと言えましょう。
現在は、世界中がインターネットによって結ばれ、様々な情報を居ながらにして入手できる環境は素晴らしいものです。反面、居ながらにして世界中のどんな重要機密にしてもアクセスできることになります。ハッキング、コンピュータウイルス、ネット犯罪、便利なスマホも使い方を間違えると凶器になるなど、加害者にも被害者にもならないためにも法体系の整備が望まれるところです。
さて、生活の中で起こる悩みを『人には言えない』、『どこに相談していいのか』と思うことはありませんか。毎月、第四月曜日に役場会議室棟において、人権擁護委員と行政相談員による『困りごと相談所』を開設しています。一人で悩まずお気軽にご利用ください。

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〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

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