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最上川中流・上流 緊急治水対策プロジェクトのあらまし~令和2年7月豪雨から3年~

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山形県大蔵村

◇令和2年7月豪雨から3年
令和2年7月28日午後3時、村内に降り続いていた雨は最大時間雨量36ミリを記録し、降り始めから29日午前11時までの総雨量は216.5ミリとなりました。山形県内を流れる雄大な最上川は突如として牙をむき、大蔵村白須賀地区を含む県内5か所で氾濫し、家屋の浸水、道路の冠水、土砂崩れなどを発生させました。最上川の支流である銅山川も水かさが急激に増え、肘折地区内で氾濫し床下、床上浸水をもたらしています。

◇県内各地で記録的な雨
県内各地でも記録的な大雨が報告され、湯殿山雨量観測所では、降り始めからの雨量を足し合わせた累加雨量は280ミリを観測するなど、例年の7月ひと月分の降雨量がわずか2日で降るという既往最大値を記録しました。
最上川水系大石田観測所では最高水位を約1.7メートルも上回り、さらに計画高水位(川の堤防工事などの規準で、その堤防が耐えられる最大限の水位)を約0.7メートル超えました。堀内(舟形町)、大石田、下野(河北町)、長崎(中山町)水位観測所で計画高水位を超過し、観測史上最高水位を更新しました。

◇災害を防ぐために
このような甚大な被害を踏まえ、最上川中流から上流において国・県・大蔵村が連携し、被災した個所の集中的な災害防止対策プロジェクトが進められてきました。令和2年7月豪雨と同規模の洪水に対し氾濫を防止するための堤防工事や、巡回パネル展やハザードマップの拡充といった治水対策です。最上川本川(ほんせん)の事業を国が、最上川支川(しせん)の事業を県が主体となり実施してきました。復旧が必要とされていた銅山川のほか71河川244か所のうち、現在まで234か所の復旧が完了しています。
このプロジェクトのひとつである白須賀地区の被災した箇所での河道(かどう)掘削、分水路整備などの堤防整備が現在進行しており、滝の沢地区内の男滝第1砂防堰堤工事は令和5年7月に完成しました。

■堤防整備・河道掘削工事(白須賀地区) 実施中
白須賀地区の堤防は、令和2年7月豪雨の際の雨量、河川の増水に対して高さが不足していたため、洪水が堤防を越えて住宅地へ流れ込み浸水被害をもたらしました。このプロジェクトでは堤防の高さを上げるためのかさ上げ工事や河道掘削を行うことで、令和2年7月豪雨と同じ規模の増水が起こったとしても、川の中で水の流れを安定させ浸水被害を軽減させる働きが期待されます。7/27(木)に実施された現地視察には加藤村長や地域整備課職員が赴き、これらの工事の効果について新庄河川事務所に説明を受けました。

■男滝第1砂防堰堤工事(滝の沢地区) 令和5年7月完成
銅山川は苦水川、赤松川などと並ぶ最上川の支流の一つで、月山の南東斜面を発し北へ流れる川です。銅山川の流域は近年の豪雨により土砂、流木の被害が発生していました。流域内に多数の崩落箇所があり、渓流が荒廃し不安定な土砂、流木が残存するなどして災害の危険性が高まっていたため、地域の安全性を向上させる必要がありました。
男滝第1砂防堰堤は令和3年に工事に着手し、令和5年7月に完成しました。流木、土砂をこの堰堤によってせき止め、少しずつ流すことで土石流が押し寄せることを防ぎます。

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