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飯豊町で新しい学校教育が始まります~魅力ある義務教育学校の開校を目指して~

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山形県飯豊町

■第3回 少子化による学校への影響
少子化が急速に進み、子どもの数が今後も減少していく傾向にある中で、児童・生徒数が少なくなると学校にどのような影響が出るのか、今月号では、特徴的である複式学級のことを中心にして解説します。

下表は、今年4月1日時点の各小学校、中学校の学年(クラス)ごとの児童・生徒数です。表中の太枠で囲まれた学年は、複式学級であることを示しています。手ノ子小と添川小に複式学級があることがわかります。そのうち手ノ子小を例にとると、1年生2人と4年生3人が組み合わさった複式学級があります。学校生活にまだまだ不慣れな1年生と自立した学校生活ができる4年生が同じ教室で生活しています。先輩が後輩の面倒を見てくれる利点はありますが、カリキュラムが異なり、いつも一緒とはかぎりません。担任の先生は、生活指導の面で、それぞれの対応が必要になります。授業内容も当然、大きく異なることから、指導にあたっては1年生と4年生の分、それぞれの準備をしなければなりませんから、先生の負担は増大します。
また、例えば運動会などの学校行事では、小規模学校でもライン引きや道具の準備は、他の学校と同じようにしなければならず、先生の負担は大きくなります。
小規模学校は、子ども一人ひとりに目が届きやすく、きめ細やかな学習指導ができることや学校行事で個人ごとの活動の機会を設定できるなどのメリットがあります。しかし、令和3年度の「飯豊町小学校再編に係る専門家会議」では、複式学級のデメリットとして、同じ授業時間内に、異学年の児童を交互に教えることで、指導に間ができ、児童はその間、思考が中断してしまう傾向があることやグループ学習のような課題の「練り合い」ができず、考え方の異なるいろんな意見を聞いて思考を深めることが難しい、などの意見がありました。
さらに専門家会議では次のように指摘しています。
「子どもたちの成長に多くの人との出会いは欠かせない。これからの社会を生きていく子どもたちには、人との関わりの中で、自分たちで課題を見つけ解決していく力(社会力)が必要になる」
先生の負担を踏まえた学校運営の課題と複式学級のデメリットを含めて総合的に考えると、現状の町内4つの小学校の体制を見直す必要があるのです。

◇町内小・中学校の児童・生徒数(令和5年4月1日現在)

※どの小学校も全学年1クラスです。太枠で囲まれた学年が複式学級です

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