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[特集] シン・操法で持続可能な地域消防を(1)

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岐阜県白川町

白川町消防団に新時代到来!


今年、白川町消防団で新たに考案された「シン・操法」が導入されました。この「シン・操法」は、令和元年度に第50回を数えた操法大会が令和4年度に廃止されたことを受け、これまで大会に向けて行われてきた操法訓練に代わり、団員の負担を軽減しながらも実践的な放水訓練ができるように考案されたもので、今年5月に初めて分団ごとに実施されました。
これまで行われてきた操法大会は「競技」としての性格が色濃く、その訓練も審査項目に重点が置かれていました。また全力疾走を伴う訓練が2週間ほぼ毎日行われ、けがのリスクもあるなど、団員やその家族にかかる負担は大きいものとなっていました。今回導入された「シン・操法」では競技性の排除による要員の負担軽減のほか、最少人数による放水の実施、現場で行われる動作の導入など、実践的な訓練となるよう考慮されています。
また白川町消防団ではこの他にも、人員や資機材の再編成や訓練礼式や規律訓練の統一など、団員が少なくなっていく中でも消防団として活動を継続できる「持続可能な消防団」を目指したさまざまな改革が行われています。


消防団は、地域における消防防災のリーダーとして住民の安心と安全を守る役割を担い、災害時に現場へ駆けつけて消火活動を行うほか、被災者の救助、避難所の支援、危険箇所の警戒など、有事の際に幅広い活動を行います。地域の防災を担う消防団は、地域出身や在勤の団員で構成される団体としての地域密着性や、人手が必要な際にまとまった人数を駆り出すことができる要員動員力が大きな強みです。消防団はこれらの特性により、災害時の他にも火災予防の啓発や地域行事の警備など、地域においてさまざまな場所で活躍しています。
また、消防団員は日頃から機材の整備や教育訓練を行っており、有事の際にはすぐさま対応することができる即時対応力を持ち合わせています。特に、広大な面積を誇る白川町では消防署員が火災現場に到着するまでに時間がかかるため、消火活動における「初期消火」を担うという意味合いで、消防団が果たす役割は大きいと言えます。


▽これから先もずっと自分たちの町を守っていくために…
団長 山中剛彦さん
今、白川町消防団にとって大切なものは何か、守るべきものは何なのか。近年深刻化する新入団員の不足や団員の高齢化、何より従来の操法訓練により、団員やその家族はとても大きな負担を抱えていました。
白川町消防団がその本来の「目的」を成し遂げるために、末永く変わらず活動を持続してくために、行政や消防署との協議を幾度も重ね、操法大会を廃止することとしました。
そして団員育成のため、従来の操法から実用的な要素を厳選して加え、肉体的な負担を軽減した、白川町消防団独自の送水操作基本訓練「シン・操法」を新たに構築しました。

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