国際交流 Raphaelの国際通信

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■ボルドーの卵
フランスは秋も美しく、特にボルドー地方のブドウ畑の風景といえば右に出るものがないほどの美しさです。フランス南西部に位置するボルドーは10～11月になると、眩しい色彩の絵画のように姿を変えます。ブドウのつるは、赤、オレンジ、金色に装われ、魅惑的な景色を作り出します。ブドウ農園の人々は、この土地の象徴とも言えるボルドーワインのために熟した実を収穫します。
さて、ボルドーワインの伝統が有名なフランス菓子の誕生に間接的に関わっていたことをご存知ですか?パリのマカロンと並んで国際的にも大人気のお菓子、ボルドーの美味しいカヌレです。一体ワインとどんな関係があるのでしょうか?実は、何世紀も前に、卵の白身を使ってワインの中に浮遊する微細な不純物を取り除く技術が生み出され、これは現在でも濾過方法の一つとして受け継がれています。(「工程内で卵を使用しています」という言葉がラベルに記載されているワインボトルもあります)ボルドーのワイン生産者たちは、卵黄には使い道がなかったため、それらを安く提供したりあげたりしていました。
18世紀になると修道女たちが、その卵黄に加え、商港で取引されたあと床に残された小麦の粒、カリブ海から船で持ち帰られたバニラとラム酒を使ってお菓子を作るアイデアを見つけました。これがボルドーワインとカヌレの知られざる関係性なのです。