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議会だより 定例議会令和5年6月(3)

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岡山県西粟倉村

▼質問事項 新田議員(3)
西粟倉幼稚園長が、西粟倉小学校長と兼務になっていることについて

▽質問要旨
前任の園長が退任後、園長は西粟倉小学校長が兼務をしています。現在の教育は、複雑かつ加速度的に変化がもたらされています。このような中、2つの組織の長を兼務することは、教育の質の確保や危機管理面、職員の処遇等において課題があると考えます。教育長の見解を伺います。
(1)県費負担教職員である校長が、村立幼稚園の園長を兼務することができる法的根拠はいかなることか。
(2)危機管理面及び教員の働き方改革の面からも課題がある。早期の兼務の解消並びに園長の任命が必要であると考えるがどうか。
(3)今後の見通しについて

▽答 関教育長
(1)教育公務員特例法第17条に、教育公務員は本務の執行に支障がないと任命権者(県費負担教員については村教育委員会)において認める場合には給与を受け、又は受けないでその職を兼ね、従事することができるとあります。その条文に従って、兼務辞令を出しております。
(2)幼稚園においても、専任の管理者が必要であると考えております。昨年度は、急遽園長が退任され体制が整わないまま、小学校長に兼務をお願いしました。現在は元幼稚園園長経験者を配置して現状を維持しているところです。(3)現在も園長の募集を行っております。兼務を解消できるよう引き続き努力してまいります。

▽問 新田議員
教育長の言われるとおり教育公務員特例法において、兼務で従事することができるとあります。この条文の中に、「村教育委員会において認める場合は給与を受け、又は受けないでその職を兼ね」とあります。給与は出ていますか。

▽答 関教育長
勤務時間内で勤務していただいています。一切給与等は出ておりません。

▽結 新田議員
三十数名の園児と約十名の職員の命と教育を守る、その重責に対して、給与面の処遇無しでいいのかどうか。教育委員会として働き方改革の視点をどのように持っておられるのか、疑問を呈するところです。教育委員会主導で、働き方改革を進めて頂くことを期待します。

▼質問事項 芦谷議員(1)
子どもたちの教育環境について

▽質問要旨
規模を問わず、全国の学校において不登校児童生徒数は年々増加しています。不登校の原因をどう捉えるかによって対応が全く異なり、解決するのではなく反対に深みに追い込んでしまうことさえあります。個人や家庭の問題として捉える傾向がありますが、そうではなく、旧態依然として画一的な教育を行っている学校の在り方が、多様化している価値観に合わなくなっていると私は感じます。文部科学省の諮問機関である中央教育審議会の荒瀬会長も「今の学校教育は制度疲労を起こしているのではないか。子どもは本来自ら学ぶ力を持っているので、環境を整えることが大事になる。」と発言しています。
村の子ども達のために、そして西粟倉村を維持していくためにも教育の改革・改善が必要ではないでしょうか。

▽答 関教育長
学校現場においては、多様な学び方を用意できるかというと、今はできておりません。村の中でできる喫緊の課題として、誰一人取り残さない教育の在り方、そういった学校であるためには、個人に着目をした丁寧な教育が必要と考えます。従来の普通教室、特別支援教室のほかに、自立応援室を設け、学校に来られない児童・生徒、行きしぶりのある生徒、誰もが利用できる居場所にする取り組みです。この自立応援教室は、まだスタートしたばかりです。まずは保護者の考え方、教育方針をしっかり聞いて、将来の子供の姿を保護者と共有します。学校のできること、家庭で行われていることを明確にして、一緒になって取り組んでいくことを学校にはお願いしています。

▽答 青木村長
西粟倉村が目指す持続可能な村づくり、その中でもとりわけ重要なのが人を育てる力、つまり教育力がそこにあるかどうか。それが輝き、人を引きつける魅力があるかどうかだと考えます。西粟倉村にふさわしい自然資源の豊かさや新たな価値観を背景にした学びや気づき、その中で培われていく個性や主体性、それを大切に見守り育てる寛容性など、何を改革しどう環境整備するのかが課題です。保護者をはじめとする一般村民、教育関係者のみならず地域の教育力に関心を寄せる研究者専門家などによる協議会を立ち上げ、この課題に取り組んでまいります。

▽問 芦谷議員
教育委員会を中心に、今までもいろんな努力をされてきているはずです。それでも学校を選択しない、行けれないんじゃなくて、行く価値を見いだしていない、そういう不登校が増えています。ぜひともその計画を前に進めていただけませんか。

▽答 青木村長
子どもには子どもの社会があります。不登校の問題、いじめの問題、彼らの社会にはそういう課題があるんです。それをどう解決するか。彼らが自律的にそれを解決できるような教育システムをつくり上げる必要があります。そういったことに造詣の深い方を中心に据えて、教育改革をやっていきたいと思っています。

▽結 芦谷議員
よくあるのが、大人がシステムをつくって、これがベストだぞ、はい、じゃあやってごらん、これじゃあ駄目なんです。子供の気持ちを聞くということはとても大事な要素です。全国に西粟倉にいい教育をしている学校があるぞというぐらいに大きな改革にしなければいけないと思っております。

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