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自治体の皆さまへ

自分と大切な人の命を守るためハザードマップを使ってもしも…を考えてみよう(1)

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岩手県久慈市

市は、3月に令和5年版久慈市総合防災ハザードマップを全戸に配布しました。
ハザードマップとは、自然災害の被害を予測し、その被害範囲を地図化したもので、洪水や津波被害など災害の恐れがある区域や場所を示した地図のほか、防災情報や災害時にとるべき行動などを掲載しています。
想定される自然災害について考え、いざという時に慌てずに行動し、大切な命を守りましょう。

■起こりうる災害を「知る」
▼過去の災害
平成23年3月11日の東日本大震災や平成28年の台風第10号、令和元年の台風第19号の台風災害など、これまで津波や洪水、土砂災害などの被害を受けましたが、そのたびに復旧・復興してきました。
災害の記憶を風化させず、過去の災害から、それぞれの状況でとるべき行動を確認し、いざという時に備えましょう。

▼大雨がもたらす災害
大雨が降ると、洪水や土砂災害の危険が高まります。
洪水・土砂災害のハザードマップには、100年に1回程度の大雨による浸水想定や1000年に1回程度の大雨による想定最大規模の浸水想定、防災重点農業用ため池が決壊した時の浸水想定のほか、土砂災害(特別)警戒区域や土砂災害が発生するおそれのある箇所など、大雨時に発生する可能性がある災害について掲載しています。
▽想定最大規模(1000年に1度)の大雨とは
現状の科学的な知見や研究成果、気象観測などの結果で、蓋然性(がいぜんせい)をもって想定し得る最大規模の降雨
※想定最大規模の浸水想定区域図は、ハザードマップ38頁〜41頁に掲載しています。
掲載してある図面は、拡大して確認することができます。県HPで「岩手県洪水浸水想定区域図の公表」を検索するか本紙掲載のQRコードを読み込みください。

▽家屋倒壊等氾濫想定区域
想定最大規模の大雨による河川の氾濫に伴い、家屋の倒壊・流失する可能性や河岸浸食が発生するおそれがある区域です。想定最大規模の大雨が予想される場合には、当該区域からの早期の避難が必要です。

▼100年に1度の大雨と1000年に1度の大雨
現状では、久慈市の地形的、都市的な要因により、想定最大規模の大雨に対応する避難場所を十分に確保することが困難です。
市は、数年ごとに発生する大雨と1000年に1度程度発生する大雨では、発生する確率や被害が大きく異なることから、総合的に判断し、100年に1度程度で発生する大雨を想定したハザードマップを作成しました。
しかし、今後雨の降り方、長雨の状況などにより、想洪水浸水想定区域図定最大規模の浸水が発生する可能性も想定されます。
災害が起きる前に、事前に把握できる気象情報や災害情報を確認。特に異常な大雨が予想されるような場合は、想定最大規模のマップや災害情報を確認して、早めの避難をしましょう。

▼最大クラスの地震津波
令和4年9月、岩手県から地震・津波被害想定調査報告書が公表されました。
報告書によると、市で最も被害が大きいとされるケースは、冬の夕方18時ごろに日本海溝を震源とするマグニチュード9クラスの地震が発生した場合で、最大震度6強、死者4400人、全壊棟数9200棟と、県内最大の被害を受ける可能性が示されています。
同時に、地震発生から避難開始までの時間短縮や、避難速度を向上させることにより、助かる命が大きく変わることも公表されました。地震・津波からの避難意識を強く持ち、避難につなげることが大切です。
津波ハザードマップには、令和4年3月に岩手県から公表された、最大クラスの津波浸水想定図に指定緊急避難場所などを重ねた地図を掲載しています。
日本海溝を震源とする最大クラスの地震・津波では、久慈港に35分で第1波が到達し、津波の高さは14・3mと想定されています。
また、気象庁から発表される津波情報は、地震発生から3分程度とされています。
大きな揺れや弱くても長く続く揺れなど、いつもの地震と違うと感じたら、津波情報の発表を待たずに避難行動を起こすことが、大津波から命を守るために必要な行動となります。
日ごろから、生活圏内の避難場所や避難経路を確認し、できる限り早く、安全な場所に移動することが重要です。地震発生から避難開始までの避難行動をすばやく行い大切な命を守りましょう。

■命を守るために「考える」
いざという時にどのように行動するかハザードマップで確認しながら、話し合いましょう。
(1)自宅の位置に印をつける。
(2)災害ごとに避難場所に印をつけ、避難経路を記入。避難経路はできるだけ土砂災害警戒区域や水が溜まりやすい道は避けましょう。
(3)実際に避難経路を歩いて、安全かどうか確認。
(4)家族で話し合い、いざという時の避難場所や連絡の取り方を決める。
(5)地域で災害時や避難時に、お互いが協力し合うように話し合いをしましょう。

■いざという時に「備える」
▼自助・共助・公助
災害被害を抑えるには、日ごろからの備えが欠かせません。自分の命は自分で守る自助、地域で協力しあう共助、行政が取り組む公助が、お互いに補い合うことで、防災力は向上します。
▽普段からできる『自助』
(1)自宅やよく行く場所の周辺に災害の危険がないか確認
(2)避難場所や、避難場所までの経路の確認
(3)非常持出し品、備蓄品の準備。アレルギーがある場合は、薬や食料、アレルギーであることを知らせるサインシールを携帯すると安心です。
※県のアレルギーサイト「アレルギーポータルいわて」に相談機関などが掲載されています。
(4)大雨や台風に備えて自宅の窓のがたつきや鉢植えなど落下物の危険がないか確認

▼地域の自主防災活動
いざという時、地域の人と協力し合うことで、災害による被害を減らすことができます。自主防災組織や避難訓練に参加し、日ごろから災害に備えましょう。
自主防災組織について知りたい人は、防災危機管理課へ問い合わせください。

▼マイタイムライン
大規模な水害を想定し、実際に自分がどういった行動をとるかを書き出してみましょう。自分や家族のとる避難行動を時系列に整理。事前に備えることで適切な避難行動につながります。

▼災害への備え
浸水が想定されている地域では、日ごろから家族や職場などで、避難経路や避難場所について話し合いましょう。
大きな地震による津波発生の可能性がある場合は、まずは命を守るため、一旦、浸水区域の外への脱出を最優先とし、その後安全な経路を通って、指定避難場所へ避難しましょう。

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