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【特集】令和6年 新春座談会(3)

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岩手県久慈市

▼久慈の良さと課題
▽市長
活動する、あるいは起業する中で、久慈市の良い点と課題についてはどのように捉えていますか。

▽西村
昨年は新たなことに挑戦した年で多くの人に助けていただきました。特に久慈市民市場では目標を設定し、屋上バーベキューやハロウィンイベントなどを開催。協力隊の支えがあり、実施できました。市場のテナントの皆さんやイベントを盛り上げてくれたヤングボランティアSEEDなど関係者にはとても感謝しています。こういった助け合いができるのが久慈市の魅力だと思います。それぞれ課題はあると思いますが、世の中の変化を捉え素直に行動できればおのずと解決策は見えるのではないかと感じています。

▽阿部
久慈市の白樺は観光資源としての側面が強く、活用PRが足りないと思います。平庭高原は日本有数の白樺美林で資源は豊富にあります。久慈東高校の生徒から、白樺に興味があり、活用したいという相談もいただいています。材としての活用の部分で産業として確立できれば、もっと知ってもらえる可能性を感じています。

▽小野沢
私の場合は個人で肥育をしている人の元で、手伝いをできていることが良かったと思っています。関係性を作り、自分のやりたいことを理解してやらせてくれている。こうした土台があったことが良かったです。課題としては、新規の就農にハードルを感じること。地元の人たちが働きながらでは取り組むのが難しい、データ化、マニュアル化することが外から来た自分のやるべきことだと思っています。

▽米澤
久慈市の良いと思うところは二つあります。一つは気にかけてくれる人が多いところ。店舗の紹介や、諦めないでねと声をかけていただき、励まされています。二つ目はお手本となる先輩がいることです。協力隊を卒業後に起業した藤織さんやカフェを経営している田端さんから話を聞ける関係はありがたいです。課題は店舗探しです。中心街で探していますが店をやっていた建物は、店舗は空いていても2階に住んでいるために借すことができないという人が多く難しさを感じています。

▽市長
中心街に限らずお店ができるとなれば、周りの人は喜ぶと思います。人柄や提供するものの質で人は集まると思っています。実際に起業されている藤織さんと田端さんはどのように捉えていますか。

▽藤織
課題があるということは、それを解決する仕事があるということだと思っています。私がやっている観光の仕事は、もし久慈市がオーバーツーリズムであれば、必要とされない。挑戦したい人は地方でこそやれることがあると思っています。

▽田端
関西に近い地元と比べ違いを感じる部分は、商売気の無さ。イベントへの出店で時間になる前に撤去を始めていることがあります。地域の特色という部分もあるかもしれませんが、盛り上げていくことも必要だと考えます。新しいものに対しての感度が低めで、SNSでの宣伝は久慈では効果が薄い印象があります。逆に言えば文化を大切にする風土で、地域に入り、自分を知ってもらうアプローチが必要であると思います。

▽市長
外から来たものに否定的ではなく、オープンに、こんな人がいるから会いに行こう、応援しよう、そうした楽しい町になれば良いと思っています。

▼新年の抱負
▽市長
最後に新年の抱負、これからの夢や希望をお聞かせください。

▽藤織
移住コーディネーターの仕事に力を入れていきたいです。移住相談で久慈市に来るのは難しいと感じていて、相談の間口を広げていけたらと思っています。空き家バンクについても目を向けてもらえるように頑張ります。

▽田端
一つは自分の仕事を地域に還元したいと考えています。久慈高等学校美術部の生徒に商品のデザインをお願いしました。地域との関りを増やし、久慈に戻ってくる一つのきっかけになりたいです。
もう一つは新しく文化を作っていくこと。久慈市はコーヒーを好きな人が多いと感じています。昨年はドリップの大会にチャレンジしました。結果を残して名をあげればコーヒーを目当てに久慈市を訪れる人も増えるかもしれない。新しい文化を作ることで、交流人口を増やすことに挑戦したいです。

▽西村
久慈市民市場への出品、お客さんに喜んでもらえるように商品に力を入れていきます。3月の任期が終わるまでに組合の資格審査を通れば漁師になることができます。漁師として海の仕事を形にし、成功事例とすることが一番の抱負です。

▽阿部
生産体制が整い、クラウドファンディングも併せて、多くの製品を作れる見込みです。白樺の恵みを地域の人に共有していくことに取り組んでいきます。将来的に白樺の仕事を継続していきたいので、続ける準備をしていきたいと考えています。白樺の植樹を返礼品として検討しています。体験型の売り込み方もできるのではないかと期待しています。

▽小野沢
久慈市の人でも短角について知らない人や、どこで食べらるのか分からない人もいるので、今年はイベントに出る回数を増やしていきたいです。普及活動に力を入れ、地元の消費者を増やすことから始めていきたいです。自身で育てた牛を提供するイベントを協力隊の集大成にしたいです。

▽米澤
協力隊と連携しながら、商品開発やイベントへの出店を続け、店舗の開業を目標にしています。年配の人も利用しやすいコミュニティカフェにしていきたいです。

▽市長
皆さんの夢に向けた活動や起業への取り組みを聞かせていただきました。知っていただいて、起業に挑戦する人が増えていくことを願っています。市としても起業を考えている人に、できる支援を一生懸命していきます。ありがとうございました。

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