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自治体の皆さまへ

陸前高田 グローバルキャンパス通信 Vol.29

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岩手県陸前高田市

―岩手大学・立教大学 共同運営 交流活動拠点―

岩手大学や立教大学では陸前高田ゆかりの大学生が活躍しています。
そんな大学生の声をお届けします。

■東日本大震災復興支援団体立教Frontiers(フロンティアズ)
立教Frontiersは、東日本大震災の際、早期に現地支援活動に向かった学生を中心として結成した立教大学の復興支援サークルです。ツアーとして陸前高田市や気仙沼市へ年2回訪れ、現地の人と交流を深めており、そこで知ったことや東北の魅力などをSNSで発信することに力を入れています。

●室井 恒(むろいわたる)さん 立教大学文学部教育学科2年
◇Frontiersに入ったきっかけ
東日本大震災の「地震」は私も幼いころに経験しました。しかし、千葉県で生まれ育ってきた私にとって、「津波」は衝撃的なもので、テレビの中の災害でしかありませんでした。震災から10年たった大学入学前、震災を自分事として捉えたいと考えていた私が出会ったのがFrontiersでした。

◇今後行いたい活動
これまで私たちFrontiersは、見聞きしたことをSNSで発信するという活動を主に行ってきました。しかし、新型コロナウイルス感染症が収まってきたこともあり、今までと異なる取り組みを始めたいと考えています。
例えば、陸前高田イタルトコロ大学に登録している他大学の学生と繋がったり、コロナ禍前のように子ども達とクリスマス会を開いたりするなど、現在、小学校教員を目指している私としては、この2つに特に興味があります。
ただ話を聞いたり、私たちが一方的に支援をしたりするのではなく、双方向に関わることができる機会を作りたいと考えています。

●和田 夏海(わだなつみ)さん 立教大学コミュニティ福祉学部福祉学科3年
◇印象的な出来事
私は、陸前高田市に4回訪れたことがあります。これらの経験で、たくさんの人の話を聞きましたが、その中でも印象的だったのは、被災した自宅の撤去に関する話でした。
その人は、撤去されていく家を見て、街が綺麗になるという希望を持つ一方で、自分の家が『ごみ』として扱われてしまうことが、すごく悲しかったと話してくれました。
私は、被災したものが撤去されて街が綺麗になっていくのは、良いことだと当たり前に考えていましたが、そのように複雑な思いを持っていた人もたくさんいたのだろうと、改めて感じました。

◇後輩に向けて
これから私たちのサークルに入ってくる学生は、多くが東日本大震災時は小学生にもなっていない子達です。自分の記憶にない震災のことを学ぼうと考える人も減ってしまうかもしれません。ですが、学生の意識を向けるためにも、このサークルでたくさんの経験をしてくれればと思います。
まずは、陸前高田市の魅力をたくさん知って、楽しく陸前高田市で過ごすところからでも一歩を踏み出してくれる子がたくさん出ると嬉しいです。

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