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[特集] 震災から13年 続く名古屋市との交流の軌跡(2)

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岩手県陸前高田市

■未来を担う子ども達の相互交流
平成23年6月、「行政丸ごと支援」をきっかけとして、震災に見舞われた本市の子ども達を勇気づけたいという想いから、名古屋市で「陸前高田市の子ども達を名古屋市へ招待するプロジェクト実行委員会」が発足。平成24年度まで続いた本プロジェクトによって、本市の中学校5校(当時)から2年間でのべ420人が招待され、名古屋市で温かい歓迎を受けました。
平成24年5月2日、本プロジェクトによって始まった両市の人と人との交流を、将来のまちづくりを担う子ども達のために共に進めることを誓い、両市の教育委員会が「絆協定」を締結。以来、毎年夏には名古屋市から本市へ、冬には本市から名古屋市へと中学生が訪問し、意見交換や職業体験などを通じて両市の相互理解を深め、繋がりをより強固なものにしています。

◇絆協定が結んだ中学生の交流実績(平成25年~令和5年)
陸前高田市→名古屋市 180人
名古屋市→陸前高田市 336人

◇名古屋市への訪問を終えての感想を伺いました
・高田第一中学校 2年生
佐々木 徠人(ささきらいと)さん
Q.名古屋市への訪問で印象に残っていることは何ですか?
中学生同士の震災に関する意見交換が印象に残っています。震災当時のことや震災からの教訓、これから備えなど、みんな積極的に話に参加してくれて、名古屋市の中学生の皆さんが陸前高田市に関心をもってくれていることがうれしかったです。

Q.今回の交流をどのように生かしていきたいですか?
名古屋市との交流がこれからもずっと続いていくように、名古屋市と関われるイベントがあれば、どんどん参加したいと思っています。震災の記憶や災害への備えなどを、交流した中学生の皆さんと一緒に後世へ伝えていきたいです。

・高田東中学校 2年生
髙橋 秋葉(たかはしあきは)さん
Q.名古屋市への訪問で印象に残っていることは何ですか?
名古屋市立大学病院での職場体験学習が印象に残っています。医療の仕事には前から興味があり、実際に近くで働く姿を見たり、自分で仕事を体験してみて改めてかっこいいなと思いました。将来の進路選択の視野が広がるような体験でした。

Q.今回の交流をどのように生かしていきたいですか?
これまで多くの支援をいただいた名古屋市のことをもっと知りたいし、中学生との意見交換で得られた震災を教訓とした日頃の備えを伝えたり、今後も自分ができることを探して行動していきたいです。

■共同制作の踊り曲「いこまいたかた あばっせなごや」
令和3年3月、本市と名古屋市は交流10年の節目を迎え、両市が共同制作した踊り曲「いこまいたかたあばっせなごや」が披露されました。制作には、両市の舞踊関係者をはじめ、名古屋市の日本舞踊西川流四世家元(よんせいいえもと)の西川千雅(にしかわかずまさ)さん(作詞・振り付け)や、三味線アーティストの故・たなかつとむさん(作曲)、本市在住の歌手の雪音(ゆきね)さん(歌)などが携わりました。
曲名の「いこまい」や「あばっせ」は「一緒に行きましょう」という意味を指す互いの方言で、歌詞にも名古屋弁や気仙弁が多く取り入れられており、両市の特色が盛り込まれた曲となっています。また、この曲には「手踊り」「傘踊り」「元気踊り」の3種類の振り付けがあり、老若男女が親しめるような工夫が施されています。

※踊り曲は、ユーチューブチャンネル「いこまいたかたあばっせなごや」からご覧ください
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◇「いこまいたかた あばっせなごや」への想いを伺いました
・日本舞踊西川流四世家元
西川 千雅(にしかわかずまさ)さん
Q.この曲にはどんな特徴がありますか?
両市の特色がたくさん盛り込まれた親しみやすい曲を目指しました。盆踊りのような昔ながらの踊りだけではなく、現代風のポップで元気な踊りなどもあるので、年代を問わず色々な人が楽しめる曲です。

Q.両市にとってどんな曲になって欲しいですか?
両市の交流と一緒に後世まで伝わる曲になってほしいと思っています。地域に根付いた曲として、これから皆さんに愛される曲になることを願っています。

・本市在住の歌手
雪音(ゆきね)さん
Q.これまで歌ってみてどんな印象の曲ですか?
互いの方言がたくさん使われている親しみやすい歌詞で、曲調も明るくて楽しいので、とにかく歌っていて気持ちがいいです。子どもから大人まで、みんなイキイキと楽しんで踊ってくれるので、とても元気がでる曲です。

Q.両市にとってどんな曲になって欲しいですか?
色々な人にこの曲が浸透していって、みんなの心を一つにするような曲になって欲しいです。この曲が両市の交流に関心をもつきっかけになると嬉しいです。

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