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コミュニケーション研修

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島根県奥出雲町

■「もりの支援隊」の活動紹介
在宅診療センター長 遠藤健史

奥出雲病院は地域包括ケアシステム構築に向けて、在宅医療と介護の連携を推進する事業を、令和4年度より町から委託を受けて取り組んでいます。
今回、その取り組みの中から、医療、介護、福祉現場で活かせるコミュニケーション研修の活動をご紹介します。

「昨日のこと、どれだけ覚えていますか?」
これは、生活の困りごとを明らかにする大事な質問です。
でも、ほとんどの人の記憶は、昨日のことすら曖昧です。
自分の姿が見えないように、困りごとを思い出し、自分で整理するのは難しいものです。

そこで、困りごとを聞き取るチームを令和3年に結成し、「もりの支援隊」と名づけました。
メンバーは、病院の訪問系職種(医師・療法士・看護師・管理栄養士)、保健師、事務員、町内事業所のケアマネージャー、NPO職員、行政職員で、全員がコミュニケーションの能力を更に高めるため「メタファシリテーション講座(主催:認定NPOムラのミライ)」を受講しました。
メタファシリテーションとは、聞き手(ファシリテーター)が話しを聞く相手(当事者)との信頼関係を構築しながら、当事者自身が問題や解決方法に気づくよう会話を組み立てていく手法です。

「聞き取るって、どうやって?」…と思われた皆さん、試しに、下記にお答えください。

(1)「あなたの困りごとは?」、(2)「昨日、したことは何?」、(3)「昨日、誰と会いました?」(4)「昨日、夜ご飯を誰と食べましたか?」、(5)「昨日、どこへ行きましたか?」

(1)→(5)の順に、答えやすかったのではないでしょうか?

このように「いつ、どこで、誰と、何を」といった思い出しやすい形で質問をしていきます。
こうした質問をたくさん受けていると、だんだん昨日のことをハッキリ思い出せるようになり、そこから、聞かれた本人も忘れていた大事な話が出てきます。
例えば、家の不具合、畑が遠い、散歩コースの足下が悪い…等々。

まだまだ駆出しですが、医療や介護等に携る者が、地域や当事者の困りごとや課題を「聞くこと」で、気づき、お互いに考える、コミュニケーションの研修を重ねています。

※もりの支援隊の活動に興味のある方は下記までお気軽におたずね下さい。
奥出雲病院・在宅診療センター内「在宅医療・介護連携支援センター」担当 森長まで
【電話】0854-54-1122(代表)
又は広報紙掲載のQRコードからご連絡下さい。

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