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フォーカス 奥出雲創生の現在地 「雲州そろばん」(2)

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島根県奥出雲町

◆雲州そろばん、海を越えて
2022年、夏。フランスでそろばん講師をしているノアック寿栄(すえ)さんから、トーゴにそろばんを寄附してほしいと依頼が本町にありました。
◇雲州そろばん、フランスへ
10年以上前、ノアックさんは、フランスの小学校で7クラス約245人にそろばんを教えることとなりましたが、そろばんの調達方法について悩んでおられました。その時に、領事館から、本町が使用していないそろばんを手入れし、海外でそろばんを普及活動している人に寄贈しているという話を聞かれました。これをきっかけに、本町はそろばん50丁と教師用の大きなそろばんをフランスに寄贈することとなりました。

◇そろばんによって繋がる新たなご縁
ある日、ノアックさんのもとに、フェイスブックを通じて、アフリカ・トーゴでそろばんを教えるケケリ先生からそろばんに関する相談メッセージが届きました。ケケリ先生は、「算数嫌いの子が多いトーゴで、そろばんを使った教育を進めたいけれど、そろばんが不足している」という内容でした。ノアックさんは、以前、本町からそろばんを譲り受けたことを思い出し、トーゴへの支援を本町に依頼されました。そして、トーゴへのそろばん支援に賛同した本町が、2023年5月、60丁の雲州そろばんを手入れし、トーゴへ送りました。

◇ケケリ先生とそろばんの出会い
ケケリ先生は、ガーナでフランス語教師をしている時にそろばんに出会い、魅了され、独学されました。トーゴにはそろばんが存在しません。しかし、トーゴには「旅の途
中で何か美しいものを見つけたら、家に持ち帰り家族と分かち合いなさい」ということわざがあるそうです。このことわざの通り、ケケリ先生はトーゴに帰り、大工にお願いをして、教師用の大きなそろばんを作ってもらったり、フランスの友人にそろばんを買ってもらうなどし、そろばんを集め、孤児院や学校でそろばん体験授業を開催されました。子どもたちは、そろばんを使って計算ができるととても喜んでいたようです。

◇雲州そろばんに触れて
トーゴの子どもたちは、雲州そろばんの美しさと高品質であることに驚いていたそうです。そして、インターネットで奥出雲町やそろばんの歴史について学びました。
今後、トーゴの子どもたちが数学の基礎を身に付けることができるようそろばんを使って学ばれます。
このように、本町で眠っていたそろばんが、海を渡り、海外で活躍しています。

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