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雲南病院だより

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島根県雲南市

■雲南市立病院の在宅医療
地域ケア科 医員 堀西祐多(ほりにしゆうた)

今月は当院の在宅医療について紹介します。

令和2年度の雲南市の人口は3万5647人、死亡者数は624人でした。在宅死(自宅と施設の合計)の割合は24・8%でした。内訳は自宅死が13・8%、施設死が11・0%でした。高度経済成長期ごろまでは自宅で亡くなられる方が多かったですが、疾病構造や社会構造の変化で現在では病院死が在宅死を上回っています。ただ、「最期は家で過ごしたい」という市民の方のニーズは大きいです。当院では平成28年8月から雲南圏域の開業医の先生方のご支援・ご教授のもと、かかりつけ医がなく、通院困難となった方を対象に在宅医療を行っています。

在宅医療と聞くとどんなイメージでしょうか。病院医療は病気を治療する場であるのに対し、在宅医療は生活を支えるための医療です。ですが、できることはたくさんあります。がんの方の痛みのコントロールはもちろん、胃瘻(いろう)栄養や点滴の管理、腹水穿刺(ふくすいせんし)(お腹に針を刺し、腹水を抜くこと)もできます。いずれも患者さんの在宅生活を支える手段です。当院では、年間40人から50人程度の方と関わらせていただき、20人前後の方の看取りをさせていただいています。疾患としては、がんと非がんの割合は半数ずつ程度です。医師や看護師、ケアマネージャーをはじめ、たくさんのスタッフの方々と連携し、在宅での生活のお手伝いをさせていただいています。ご家族の介護や自身の過ごす場所についていつでも相談いただけますと喜びます。今後ともよろしくお願いします。

◎訪問診療実数と看取り数

◎訪問診療利用者の年齢

n=212
平均86歳

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